元祖平壌冷麺屋note(114)
今日(12月7日)は、もしかして、どなたかの誕生日?
と何年か前に訊いてきたお客さんがいたので、うちの母の誕生日です、と答えたら、わしと同じやね、と嬉しそうにしていた。
オモニの車のナンバープレートと、そのお客さんのナンバープレートの数字が同じだったのだ(12-07)。
昨年、久しぶりにご来店されて、オモニを探していたのだけど、もう現世にはいないことを知って、哀しそうにお店を出てからは、姿が見えない。
半世紀、ほとんど毎日お店に来てくれていたご夫婦がいて、半年前からはご主人だけがくるようになり、夏場からは見えなくなった。ハンメと同い年のおばあちゃんは、ほとんど寝たきりになってしまった。
「本日はダイアンなり」の番組で、ダイアンが新長田のシューズプラザ(冷麺屋から徒歩1分)を訪ねる回があり、ご主人が映っていたので嬉しかった。
昨日、久しぶりにお持ち帰りで来られたTさんに、ハンメが「お父さんとお母さんは元気?」と訊ねたら、お父さんが8月に、そしてお母さんが11月に追いかけるようにして亡くなられたと、涙目で話していた。
図書館で借りた、李琴峰のデビュー作は「死ぬ。死ぬこと。」で始まっていて、筒井康隆の最新短編は、「死ぬこと」について面白おかしく真剣に書いていて、高校時代にツツイストの友人と、筒井さんの「誰にでもわかるハイデガー」講演を聴きに行ったことを思い出した。
ハイデガーによると、死とは「最極限の未了」であるらしい。
12月8日は、ジョン・レノンが凶弾に倒れた日。翌年の同日に生まれた友人は、生まれ変わりを自称しているけど、それは、ないわー。
公開日記を続ける理由の、大きな一つとして、未来の娘に宛てた「手紙」という動機がある。長いながい「遺言」と言い換えても良い。娘の花嫁姿を見るまでは、しぶとく生き続けたいと願っているけど。
メメント・モリ。
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