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【詩】手のひらの童子

手のひらの童子
ちょこんとお澄ましして座っている
貴方が私の家にやってきて数カ月
私は私であることを突然、卒業した

貴方は私にしか見えない
だから世の中の人はみんな私を馬鹿にするの

でも童子
貴方は私に自分を律するように教えてくれた

毎夜、貴方のご機嫌を伺うが
それでも貴方は泣き叫ぶ
貴方は一体何者なの?

私は時折、貴方が憎くなる
叩いて外に締め出したくもなる
でも、私は別のことも知っている

童子
いつか貴方が忽然と消えることを

ありがとう童子
貴方は私のすべて
生きた理由

貴方が見えなくなるまで
私はずっとそばにいることにしたよ

                          2015年10月頃 




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