中学生の頃の、恋バナ
中学生3年の頃、気になっていた子がいました。
同じクラスの子で、とても明るく、みんなから好かれていました。
そう、みんなから好かれていた子だから、私も好きだったのです。
その頃というのは、女の子が集まれば
「誰々が好き」「あなたは誰❓」と恋バナばかりだった記憶があります。
「あなたは❓」と振られた時、まだ『恋』とはなんぞや、、、と、良くわかっていなくて、咄嗟に
「K君」と、その人気者の彼の名を言っていました。
すると、世話好きの友達が、その日から私に彼の情報を教えてくる様になりました。
「彼は食べ物は〇〇が好きなんだって」とか、
「彼は弟が一年生で、いるのよ」とか言われ
中学生くらいの子あるあるで、教室に彼が入ってくるだけで
「ほら、彼よ!」とか言われ騒がれ続けました。
そう言われ続けると、
『私は彼に恋しているのかしら』
と思ってくるから不思議なものです。
その友達は、彼に接近して、放課後、彼の友達と、私たちと話をする様になりました。
その頃は、彼の方にも私が好きだという噂が流れていて、知っていたはずでしたが、気づかないふりをしていたようで、友達として接してくれていました。
その年の運動会、我が校の伝統競技の一つに3年女子だけの「仮装」がありました。クラス別で(当時5クラスありました)テーマを決めて、各クラス2人の男子を選び、離れた所に立たせたその子らの所まで走って行って、服を着せて、速さと、仮装の出来具合と、テーマの良し悪しなどを競うものでした。
私のクラスの女子が集まり、テーマは何にするか、どんな物を用意すればいいか、物によっては、服を縫ったりもします。クラスの女子分に男子の所へ持っていく仮装の物を、用意しなくてはいけません。
モデルの男子は、もちろん人気者のK君とその友達でした。
テーマは「ロミオとジュリエット」
彼は背が高いのでロミオで、その友達は背が低くて、可愛い感じの子だったのでジュリエットとなりました。
女子が二列になって、ロミオとジュリエットそれぞれ服を着せていくのに、上着を着せる人、カツラを被せる人、スカートを履かせる人などなど。
「ロミオとジュリエット」と言うのは、中世のイタリアが舞台で、女性はロングドレスで、男性は、タイツを履いているのです。世話好きの友達は、私に、
「タイツを履かせなさいよ」とタイツの係にしてしまいました。
「えっ❗️嫌だ❗️」と言ったのですが、
「何言ってるの、チャンスよ」と言い張りました。
当日、結局私は
「やっぱり恥ずかしくて嫌だ!」と、その友達の最後に剣を渡すという係と交代しました。
奥手だったのか、単に男性意識をしてしまったからかはいまだに私にも解りません。
みんなの前で、タイツを履かせるという事がすごくハードルが高かったのです。
無事、競技も終わり、仮装した面々はグランドを一周して、審査を受けて我がクラスが一番になりました。
冬になると、受験もあるというのに、編み物がクラスで流行りました。
御多分に洩れず、私も編み物をしました。
世話好きの友達の薦めでもありました。
その後は前にも記事に書いていますが、
出来上がったとてつもなく大きな軍手のような手袋は恥ずかしげも無く、彼にあげました。
あげたのですが、「好き」という告白はしませんでした。
その後、なんの返事もなく(当たり前かー)
そのまま卒業してしまい、世話好きの友達とも別れて、その彼も違う道へ進み、あっけらかんと恋バナは終わりました。