とある社会科教師の高校授業日誌 現代社会 公共 政治・経済 保護貿易? 自由貿易? ~Freeの意味から教えよう
保護貿易と自由貿易の意味を理解できない生徒が一定数いることに気づいたことがあります。
試験菜とで間違えた生徒に聞くと、貿易を保護するということなので、貿易を活発にするとことだと思いましたと返ってきたのです。なるほど、確かに。漢文的に理解するとそういうことになります。
もちろん保護貿易とは、「(自国の産業を)保護するために(関税などの輸入障壁を設ける)貿易」のことですが、字面だけで理解しようとすると、確かに難しい。
そこで、自由貿易=FreeTradeの意味から教えることにしています。
低学年の授業や時間のある場合は、有名に笑い話から話しています。
「日本の団体旅行客がアメリカの空港に着いたら、そこにSmokingFreeと書いてありました。そこで、煙草を自由に吸っていいんだなと思って、煙草を吸っていたら、怒られました。なぜでしょう。」問いかけてみるのです。すると、生徒がいろいろと考える余地が出てきます。
そして、SmokingFreeとは煙草の煙がないこと、つまり禁煙という意味だと示しています。
高学年や時間がない場合は、「Freeって、どんな意味でしょう。日本でも、最近はアルコールフリー、グルテンフリーという言葉がありますねと話していきます。Freeとはないという意味なんですね。」と話します。
そして、Freeは、Liberalと違って、自分の思い通りなる、好きなようにできるという意味の「自由」ではなく、制約のない(奴隷のよなに足枷などがない)という意味の「自由」なのだと気づいてもらうりです。免税はTaxFreeですと。
このように教えることで、
「自由貿易」=FreeTrade=関税や規制などの貿易障壁がない(少ない)貿易のしかた→貿易を活発にすること
「保護貿易」=FreeTradeの反対=関税などをたくさんかける貿易のしかた→貿易を制限すること
と理解できるものと思います。
個人的には、FreeTradeを自由貿易と訳したのが間違いだったんだろうなと思っています。無制限貿易とでも訳していれば、中高生も理解しやすいだろうなと思うのです。