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いつも通る道で30人が亡くなった
私は西アフリカの国、ガーナ共和国在住。
ここでは重大な交通事故が散見される。
この記事では最近私の身近で起きた事故を記す。
事故の詳細
以下、ガーナのニュース記事に掲載された情報。
大型バスとワゴン車(ガーナではトロトロと呼ばれている)が正面衝突した。
地面にできた大きな穴を避けようとした大型バスが、対向車のトロトロに当たってしまったらしい。
結果、少なくとも30人の命が犠牲になった。
その道は舗装されているため運転手はスピードを出しがちになる。
私が目にした最高速度は120km。
今回の事故以前にも、地域住民からスピードの出し過ぎについて問題提起がされていたという。
あと少し違ったら、死んでいたのは私
私は事故当日にその道をトロトロに乗って通っていた。
私が乗ったトロトロも例に漏れず猛スピードで走っていた。
速度は100km超え。
対向車が来た時は多少減速するものの、車間スレスレですれ違う。
「危ないなぁ」と思いながら無事に帰宅した。
生々しい事故現場
翌日、その道をまた通った。
いつもはいない大勢の人とたくさんの車。
明らかに何かが起きているのがわかった。
大型バスは道を外れ横転、トロトロは乗車口側の壁と屋根が全てなくなっていた。
大型バスの窓は割れ、いくつかのカーテンは赤紫色に染まっていた。
トロトロの座席は助手席からその後ろ全てがなくなっていて、後部座席のシートには赤紫色の染みが広がっていた。
その時はまだニュースを知らなかったけれど、ひどい事故が起きたことを悟った。
「開放骨折は命取り」
ガーナでの健康安全について、私はこう言われたことがある。
ここでは処置ができる場所もなければ、その技術を持つ医師も少ない。
そのため、重傷を負った時は他の医療設備が整った国への緊急搬送も考えなければいけないと。
今回の事故では即死した方ももちろんいただろうけれど、日本と同じような救急体制や医療技術があったら助かった命はなかっただろうか。
「日本なら助かったかもしれないのに」なんて空想が無意味なことは、ここに来て何度も悲しい思いをして学んだけれど、またそう思わずにはいられなかった。
【最後に】ガーナで夜間移動はやめて
事故に遭う可能性を下げる方法。
その一つは夜間移動をしないこと。
街灯もない、車のメンテナンスも十分ではない、スピード超過…様々な問題が重なり事故が起きやすくなる。
別の問題として、山賊に襲われる危険も高まる。
基本的にガーナはアフリカの中で安全と言われるけれど、それでも日本とは全く異なる。
常に危険が潜んでいるということを肝に銘じて生活しなくてはいけない。