『夜と霧』を読んで。 その①
もし私が同じ状況に置かれたならば、
私は迷わずその身を電気柵に投げ出していただろう。 いはらっち
ヴィクトール・E・フランクルをご存じだろうか?
彼は精神科医でありながら、第2次世界大戦においてユダヤ人という理由だけでナチスの強制収容所に収監されてしまった人物である。
自由を奪われ、人としての尊厳も踏みにじられ、
命さえも簡単に奪われる、
そんな非道を極めた環境の中にありながら、
最期の瞬間まで誰も奪うことが出来ない、
『精神の自由』を見出した人物である。
そんな彼が戦後、収容所の体験を交えて精神科医として見出した生きる意味をつづった名著
『夜と霧』
あなたは、この強制収容所という疑似体験から何を見出しますか?
ちなみに私が読んだのは、
『100de名著 フランクル 夜と霧』
著 諸富祥彦(もろとみ よしひこ)
と
『夜と霧』 新版
著 ヴィクトール・E・フランクル
です、この2冊同じタイトルではありますが
内容はかなり違ってきます。
100de名著はフランクルの『夜と霧』から、
著者であり、心理カウンセラーである
諸富さんが『生きる意味』、『自分の人生における使命』について書いた作品、
『夜と霧』のほうでは、精神科医として収容所に収監されたフランクル氏が、収容所生活の中で人々の精神状態がどのように変化していったかについて書かれた作品になります。