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2025/02/19 「おめでとう」をそっと添えて 〜家族で祝うささやかな誕生日〜
2025/02/19
昇りたての日差しが台所の窓から差し込む中、お弁当箱に蒲焼きを並べてみる。義母直伝のレシピは、いつもより少し濃いめのご飯にとてもよく合う味付け。
今日は夫の39歳の誕生日。
夫の誕生日だから、鶏そぼろものせてささやかな特別感を演出。気持ち程度に、丁寧に詰めたおかずに思いを込めてみた。
こういう時に、相手がいつもと違うことに気づいても気づかなくても構わない程度の気持ちを含ませるのが好き。
大人になるにつれて、誕生日の特別感は少しずつ薄れていくなと思う。
それでも家族にとっては、やっぱり特別な一日。
だけど、当の本人は仕事が忙しく、上司の代わりに少し残業。コロナと診断された上司の仕事の引き継ぎが必要になったらしい。大人になると「誕生日だから」といって特別な日を過ごすことも減ってくる。
「お誕生日なのに、大変ね」と思いつつも、いつものように夕食の準備を始める。
子どもたちと一緒に少しだけサプライズを仕込む。次女が「パパ、びっくりするかな?」と目を輝かせながらクラッカーの準備をしている。
長女は「パパ、絶対喜ぶよ」と小さな手紙に丁寧に文字を書き連ねている。
笑顔を添える 家族のサプライズ
20時15分、子どもたちの「パパ、おたんじょうびおめでとう!」の歓声とともに、クラッカーが鳴り響く。
義母からもらったステーキ肉を焼く音と香りが部屋中に広がる。「そろそろお肉じゃ喜べない年齢になってきたね〜」と笑い合いながらも、目の前の分厚いステーキに夫の顔がほころぶ。
長女のお誕生日に好評だったチョコレートのパイケーキが今夜のデザート。「パパは生クリームが大好きだから」と言いながら、いつもより多めにクリームを絞る。
ふわふわのスポンジよりも、サクサクしたパイの食感が心地よく、家族みんなで美味しく頂く。
特別な予定を詰め込まなくても、派手なお祝いをしなくても、食卓を囲んで「おめでとう」と言葉を交わせば、それだけで十分。
何気ない日常に「特別」を見つける
長女が眠る前に「パパがおいしそうにケーキを食べるのを見て、なんだか嬉しくなった」と言った言葉が心に残る。パパの喜ぶ姿を見て、自分も嬉しくなる。
誕生日は、祝う人の心にも温かいものを残していく。
次女は次女で、今日も保育園は「事件」で溢れていたようで「昨日も、昨日の昨日も、給食でスープをこぼした子がいて、すぐに助けに行ったの!」だそうだ。
みんなに「さすが!いつも早くてすごい!」と褒められたと得意げだった。パパのお誕生日の準備も楽しくて、お手紙を読んでくれるのが待ち遠しいらしい。
「明日の朝、どうだったか聞いてみるんだ!」
目を輝かせるその姿が、何よりも微笑ましい。
大人になるとお誕生日の特別感は薄れていくかもしれないけれど、家族の温かい気持ちは確かに伝わるもの。
「おめでとう」の気持ちを込めたごはんや、クラッカーを鳴らす子どもたちの笑顔。そんな何気ない瞬間が、誕生日を誕生日らしくしてくれるのかもしれない。
夫が娘たちからの手紙を読みながら見せた表情を見ていると、特別な日は特別な演出よりも、日常の積み重ねの上にある「いつもと少し違う」瞬間なのかもしれないと思う。
この「ささやかな特別」な一日の余韻が、きっと明日からの日常をより豊かにしてくれるはず。
今年も、いつもと少しだけ違う夜を囲めたことに、感謝。39歳、おめでとう。また来年も、みんなで「おめでとう」と言える日を迎えられますように。
あなたの家族の「ささやかな特別な日」は、どんな風に過ごしていますか?
生まれてくることの奇跡に
お誕生日は感謝して過ごしたいですね↓
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!
今日の気づきが、あなたの気持ちを少しでも心地よいものにできていたら嬉しいです。
無理なく、少しずつ。
また明日も、小さな幸せを見つけていきましょう。
では、また!
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