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孤独を受け入れて

先日、こちらの本を読了しました。

2015年4月30日初版発行です

松浦弥太郎さんの本は今回で二冊目になります。

前回、「エッセイストのように生きる」を読ませて頂き、とても素敵な本だったので図書館でこちらの本を見つけたとき、「あっ、松浦弥太郎さんだ!」と嬉しくなり、手に取りました。

松浦弥太郎さん自身がこれまでの自分を振り返り、向き合う本…とありますが先に「エッセイストのように生きる」を読んだからこそ感じた松浦弥太郎さんの軸のようなもの。思考の芯を見たような気がしました。

色々と「なるほど…!」と思うことや考えさせられるところが多かったのですが、今回読んでいて特に私が惹き付けられたのがやはり、自分というあり方についてや人との関わりの部分です。

はじめの部分で、こう綴られています。

誰かと向き合うには、まず自分と向き合わねばならないし、自分という人間に興味をもち、面白がらなければ、人に興味をもつこともできない気がする

正直 松浦弥太郎

自分を見つめること。松浦弥太郎さんは常にそのことを伝えています。

ひとりであることを、受け入れる。内にこもるわけでもなく、まっすぐ自分を見つめる。ありのままの自分を知る。これがすべてのはじまりではないだろうか。

正直 松浦弥太郎

ひとりであること。私は昔、孤独であることが嫌だと思っていた時がありました。

だから恒例となっていた友人のランチが、環境の変化により違和感を覚えるようになって、楽しいと感じられなくなっても、ひとりであることが嫌だから会っていた時期がありました。

でもそういうときって大体、気持ちも時間も消化したなあって感覚で逆に孤独感が浮き彫りになります。

しかもなんとなくそういう空気感って相手に伝わるときがあるのでお互いに良くない…相手に会いたいと思って、会ってないからですよね。

結局、その友人とは違和感もずっとあったのでそれから距離を置くようになりました。…距離感について、前に少し書いたことがありますが↓

また別のところで書きたいと思っています。

それでそのときはだいぶ自分自身に嫌気が差し、落ち込んでいました。

そのあと様々な本に出会い、色々な考えや言葉に触れ、自分なりの人との関わり方についての考えが変わってきました。

そしてこの本でああ、そういうことかもしれないと感じた文章がありました。

孤独は、どんな人でも避けて通ることができない。人は孤独に生まれて孤独に生き、孤独に死んでいく。誰と一緒にいても誰と心を通わせても、人は孤独だ。
だからこそ、孤独に耐えられる心の強さが必要だと僕は思う。

正直 松浦弥太郎

孤独は、決して孤立ではない。お互いが孤独だから、人に優しくなれる。自分の孤独をわかるからこそ、相手の孤独もわかるし、人を思いやれる。

正直 松浦弥太郎

孤独というのはけしてひとりぼっちということではないということを前の私は知りませんでした。

だけどいまはむしろ、孤独を恐れて寂しさを埋めるために人と関わることのほうが、より孤立に近い状態になるのかな、と思っています。

ひとりが嫌だからと合わないと感じているコミュニティに属し続けたり、気乗りのしない集まりや会話に参加したり…だけどそれは自分の心も時間も消化させてしまいます。

そしてそれは自分自身をも雑に扱うことに繋がるのかな…と思いました。

松浦弥太郎さんが言っている通り、みんな厳密にはひとりで…そのことを知っている人は自分を気にかけてくれる存在に、繋がりに、感謝の気持ちをきちんと表して一緒に過ごす時間を大事にしているように感じます。

ひとりである自分を見つめている人はちゃんと自分の心地よいと感じる時間やこと、を知っています。

孤独の心地よさや救う時間も知っているから人に自分の孤独を埋めてもらおうとならず、依存しない…それが人との関わりに繋がるのかな…と感じました。

そうとは思いつつ…まだまだ松浦弥太郎さんのように確立できていないですね。ただ以前の私に戻らないように…孤独は孤立でない。そのことを忘れずに過ごしていきたいです。

人との関わり方…距離感に悩んでしまったとき、そんなときに読んでほしい本です。

ちょっと視点が変わるかもしれません。

また、仕事に対しての姿勢…考えた方ですとか自分の見つめ方。そういうことについても書かれております。

松浦弥太郎さんの文章はまっすぐなんですけど柔らかくて…まあるいスポンジボールを「はい」って投げられているような感覚。

松浦弥太郎さん自身の振り返りを通じて、日々の過ごし方についてちょっと考えたくなります…。

図書館で今回借りてきましたが、もうちょっと読んでいたくて延長手続きをしてしまったくらい、素敵な本でした。

今度、自分の本棚に迎えたいと思ってます笑

ここまでお読み頂き、ありがとうございました!
真夜中のカフェでした。

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