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『ふたりはきょうも』を読んで


がまくんとかえるくん
完結編です


冒頭いきなり
卓越した画力を見せつけるがまくん

デッサン超うまいですね、、、


しっかしシリーズを通じて
がまくんは安定のニートっぷり


服を片付けるのも
お皿を洗うのも


『あしたするよ』
『あしたするよ』


基本寝てるよね、この人
この人ってゆーか、この蛙


そしてかえるくんが起こしに来る構成

出た
鉄板の定番ネタ

すでに伝統芸能な
安心信頼のネタ運びっすな

ところでアメリカでも
『たこあげ』するんですなぁ、、



あとアメリカでも
『怪談ばなし』するんですなぁ、、
というおはなしもありました


木が風でひゅうひゅうほえてる
さむいくらいよるに


『こんな時には、おばけのはなしをするのが一番だよ!』byかえるくん


なんでだ

日本では夏に涼むために怪談するんですけど
アメリカは逆なんですかね、、、


そしてかえるの語る怪談に出てくるお化けは
やはり『かえる』なのであった、、


まあそらそうか、、

人間の怪談に出てくるお化け→人間の姿
かえるの怪談に出てくるお化け→かえるの姿

まあそらそうか、、、



その名も『としよりわるがえる』

こわい、、

あとデカい、、、

あとその名前どうなん、、、



としよりわるがえるを
なわとびで木にくくりつけて
その間に逃げたのさ、ぼかぁ
と語るかえるくん


それはもはや怪談ばなしではなく
アクションRPGの攻略法では、、、

そんなかえるくんの武勇伝を聞いて
がたがたふるえるがまくんなのであった



しかしなんとまぁ


なんともかんとも
このシリーズは
挿し絵がいちいち良いですなぁ

最高に良い



そしてこの本

最後のお話が
しみじみ良いんですよね、、、

ある日
ちょっぴりセンチな気分になって

『ひとりきりになりたいです』
という書き置きを残し


川のまん中にある島の上で
たそがれているかえるくん


そんなかえるくんの元へ

がまくんは
かえるくん!かえるくん!と

一生懸命に近づいてゆきます


かめの背中にのって

必死にかえるくんのそばまで
ゆこうとするのです



かえるくんのために作ったサンドイッチが
びしょぬれになっても


おーいおーい
ぼくはここにいるよ

君はひとりじゃないよと

呼び続け




必死にかえるくんのそばへゆこうと

もがき続けるのです



なんだかそれはそのまま
ふたりの心の交流を
ふたりの関係性をあらわしているようで

あらためて

『ともだちって、こういうのだよ』と

作者のアーノルド・ローベルさんが
小さい読者たちに
教えてくれている気がしました


素朴なんですけど泣けます




シリーズの〆の作品として
これ以上ないような良い作品だなぁと


ほろりと来ました



なんかひさしぶりに
僕は僕のがまくんに
LINEでもしてみよっかなと
思ったりした冬の日、、、


以上
がまくんとかえるくんシリーズ四部作でした





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