🎬キラーカブトガニ 感想
"サメの時代は終わった"
刺激的な惹句でサメ映画愛好家たちにケンカを売った問題作をやっと鑑賞。
原子炉の爆発で核に汚染され突然変異したカブトガニたちは人喰いカブトガニに変貌、街の人々を次々に食い殺していく。
発明家の車イスの少年とそのガールフレンド、兄たちは少年の発明によりカブトガニと対決していく。
完璧B級なのだが妙にちゃんとしているところに好感が持てる。
はじまりのカップルが襲われるシーンはサメ映画の王道じゃないか!
巨大クジラの食い荒らされた死骸が海岸に打ち上げられるとかもやっぱりサメ映画だ。
このあたりのサメ映画への敬愛がすばらしい。
街で人々を襲うカブトガニたちが自動掃除機のル◯バみたいな動きをしていてかわいい。
カブトガニたちは大勢で街のプロムを襲って大パニックを起こしたと思ったら、DJをしたりバーを襲って酒を飲んで酔っ払ってみたりとお茶目に暴れまくっていて微笑ましい。
脱皮して2メートルまで巨大化してしまったら、すでにカブトガニでもなんでもないただのエイリアン。
たくさんの大小のカブトガニにより街は壊滅状態になってしまうのだが、まさか最後に現れるのが"アレ"で、それを撃退するのが発明少年の作った"ソレ"という1本の映画の中で一粒で二度美味しい構造になっているのがうれしい。
この映画を作った人はきっと「3式機龍」のファンなのだ。そうに違いない。
サメ映画をモチーフにしたサメの王道を行く前半と、強い日本特撮映画愛を感じて胸が熱くなる後半が全く違う印象で押し寄せる痛快作。
ラストのカットはパシフィック・リムかと思いました。
最後に「カブトガニは食いついてこないので、浜辺で見かけたらやさしくしてあげてね」と訴えるテロップにもカブトガニ愛が感じられて、とにかくかわいかった。
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