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🎬ボーン・スプレマシー 感想 

第1作『ボーン・アイデンティティー』のラストで、自身の過去はわからないままだが愛するマリーと隠れて生きることを選択したボーン。
しかし2年が過ぎたころ、ベルリンでCIAエージェント殺人事件が発生、容疑者としてボーンの名が上がり追跡されることに。また、ときを同じくしてその事件の黒幕の放った刺客にボーンは最愛のマリーを殺されてしまう。
このままマリーと幸せに暮らしたいと思う気持ちと自分の過去を取り戻そうとする気持ちの間で揺れ動いていたボーンは、ついに自分の過去に向き合うことを決心する。
無双のスパイが自分の過去を知らないという奇抜なアイディアで観るものを驚かせた前作。シリーズの第2作は、いきなりボーンが喪失感を味わうことで否応なく殺人マシーンだった自分のやってきた罪と向き合う内容となっている。
スパイ映画としては、ハイテクギアなどの登場もなく硬派な展開。しかし暗殺者ボーンがアナログな方法ながら、ターゲットに着々と近づいていく技術はフィクションなのだが現実のスパイが使っていそうでゾッとする。
モスクワでのカーチェイスも奇抜な車などは登場しないが、シンプルゆえにド派手で迫力がある。
本作では第1作で曖昧に収拾された"トレッドストーン作戦"の全貌にボーンがさらに踏み込むことになり、CIA側の黒幕にも肉薄する。
ボーンの目的は自分の記憶を取り戻すことなのだが、記憶を取り戻したがために残酷な事実を知ることとなり、その落とし前をつけようと必死になるボーンの姿には殺人マシーンだった彼の苦悩と悲しさ、悔恨がにじむ。
硬派のスパイ・サスペンスアクション映画ゆえ賑やかな展開はないが、それゆえ引き締まった展開になるであろう完結編第3作に期待が高まった。

#映画感想文
#映画
#ボーン・スプレマシー

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