第21回:日本型ペレーティングリースの営業について語る【中毒性が高くて危険】
こんにちは、JOLアドバイザーです。
私はかつて営業として、日本型オペレーティングリース(以下:リース事業)の投資家募集業務(以下:販売業務)に従事していました。
その際、私は販売業務は「従事者の人生を変えてしまう危険な仕事だ」と感じており、今回はその理由を書いてみました。
この記事を読んでいただくと、販売業務従事者がどんな気持ちで働いているのかご理解頂けると思います。固い記事ではないので気楽に読んでみてください。
※私について知りたい方は自己紹介をご覧ください
1.販売業務はめちゃくちゃ危険
実は販売業務って、営業担当者の人生を大きく変えてしまう可能性のある、めちゃくちゃ危険な業務です。
何故かと言うと、販売業務が楽しすぎて、他の仕事ができなくなってしまうからです。笑
冗談のようですが本当です。
実際に私の同僚も人事異動で他部署に異動になった途端、販売業務を求めて同業他社に転職した人を何人も目にしました。
また、転職までもはいかなくとも、一度販売業務を担当してしまった人はその魅力に取り憑かれ「販売業務に戻りたい」と会社に訴え続けている人がたくさん居ます。
販売業務は一度経験してしまうと楽しすぎて他の仕事ができなくなってしまう程中毒性が高い危険な業務なのです(ある意味幸せな事ですね)。笑
2.販売業務にハマってしまう理由
では、何故販売業務にハマってしまうのでしょう。
その理由は3つあります。
(1)毎日がガイアの夜明け
一番の理由は「お客さんが凄すぎる」からです。
日本には約270万社の法人が存在すると言われていますが、その中で黒字決算の会社は約3割で約80万社と言われています。
その中でもリース事業に出資できる会社は、上位1%の3万社くらいではないかと推測されています。
理由は、リース事業への最低金額が50百万円以上に設定されている事が多く、その事から当期利益を50百万円以上計上している会社が見込み顧客となるのですが、その水準を満たす会社が3万社相当と見込まれるからです。
つまり、リース事業に出資出来る会社は世の中の圧倒的勝ち組企業です。
リース事業の提案はその様な会社の社長に行う事が多いのですが、それらの社長はまさに海千山千の強者です。
特に一代で会社を作り上げた社長達は、会社員とは全く違う尖った方が多く、個性の塊の様な方ばかりでした。笑
そんな社長方に対し、私は商品提案をさせていただいていたのですが、提案活動の際、それらの社長から以下の様な話をたくさん聞かせていただきました。
・生い立ち
・創業時の苦労話
・成功の秘訣
・将来の夢・目標
・哲学
・人生で大切な事
成功している社長の多くは、生き様がめちゃくちゃかっこいい人ばかりです。そんな社長方が聞かせてくださるこれらの話は、ガイアの夜明けの様な話ばかりでした。
だから、私は毎回の営業活動が楽しくて仕方ありませんでした。新規の社長さんに会う前は、どんなエピソードを聞かせてもらえるのだろうかとワクワクしていました。
中にはテレビでよく目にする社長もいたし、日本の富裕層ランキングに名前が掲載されている方ともお会いしました。
こんなビジネスのトップ層にばかり会える仕事が楽しくない訳がないですし、日本の中でも本当に一部の仕事だけだと思います。
リース事業の販売担当に従事させて頂けた私は本当にラッキーでした。
社長方はやる気も熱意もあふれていて、本当にいい刺激をくれる方ばかりで、自分も仕事頑張って成功したいといつも思わせてくれる方々でした。
でも、そんな経験をした後に他部署に異動してしまうと、そこで担当する取引先のカウンターパートは会社員に戻ります。
そこでは、リース事業を提案をしていた時にお会いしていた社長方の様なエネルギーは感じられなく、とっても寂しい思いをしてしまうのです。
私だけではなく、多くの販売業務の従事者はこの感覚にとらわれてしまうの方が多いのです。
その結果、他の仕事はできなくなり、販売業務を求めて転職してしまうのです。
⑵取り扱う金額が大きい
販売業務にハマってしまう2つめの理由は、取り扱う金額の大きさです。
前述の通り、リース事業の最低出資額は50百万円とするリース会社が多く、私の所属していた会社もそうでした。
ですが、50百万円という金額を当たり前に扱う仕事って、なかなかないと思います。
しかもこれは、最低出資金額であり中には1億円、2億円、5億円、10億円の投資をする方も普通にいらっしゃいます。
私の経験では、1社での最大出資金額は航空機をリース物件としたリース事業(A350-900)に投資いただいた30億円です。
そして、その契約を取り付けた時の感慨深さや達成感はなんとも言えないものがありました。
この様に、扱える金額が大きく刺激的である事も、販売業務にハマってしまう理由なのです。
⑶リース会社の花形業務である
ハマってしまう3つめの理由は、リース会社の花形業務に従事しているという優越感です。
航空機ファイナンスや船舶ファイナンスは、リース会社の花形部門であり、それらに従事できている事は、社内でのステータスでもあり、同僚や同期からの注目を得られます。
また、航空産業や海運産業という世界的な業界に、日本型オペレーティングリースというスキームを使って貢献できているという達成感からも優越感を感じてしまいます。
その優越感が心地よい事も販売業務にハマってしまう理由です。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事は、スキームとか商品の説明とかではなく、リース会社の販売業務従事者にフォーカスした記事を書いてみました。
ニーズがあれば、リース事業を紹介する金融機関や税理士がどんな気持ちで商品紹介をしているのか、その本心も書いてみたいなと思いますので、ニーズがあればいいねかコメントをいただければと思います。
P.S. 日本型オペレーティングリース出資の教科書を作りました
損をしない投資の為のポイントを記載した、日本型オペレーティングリース出資の教科書を作成しました。
リース事業の組成担当がその裏側を書いており、公にはできない情報がたくさん含まれています。
元本割れリスクの低い商品選びのポイントについてここだけの情報をこっそり記載していますので、これから出資を検討している方は是非読んでみてください。
<こんな方にオススメです>
・絶対に損をしない商品に出資したい
・何を基準に商品を選べば良いのか知りたい
・税理士や銀行の紹介で出資を検討している
・過去リース事業に出資した経験がない
・出資リスクをしっかり把握したい