夜行列車を使い0泊3日で大阪に行ってきた話
今回は初めての国内旅行のお話。しかも複数人旅行である。といっても二人だが。
私は基本的にソロプレイ専門のため複数人で旅行へ出かけるのは大変珍しいのだが、まだ高校を卒業直後の私にとって夜行列車は少し挑戦的であるという理由があった。
とはいえ私が立案したわけではなく、高校の友人(イニシャルをASCII変換して足すと159になるため以下159系と呼ぶ)が誘ってくれたのだ。
ちなみに私はなぜかいつも旅先でトラブルに巻き込まれる体質なのだが、159系も同様で高雄で飛行機が飛ばなかったりロンドンで列車が運休したりといろいろとトラブルの多いトラベルをしている。
そんな二人が共に行動するとなると相乗効果によりトラブルのバーゲンセールが予想されるが、当時は二人ともトラブル体質であることには気づいていなかった。
なんで大阪へ?
旅の目的としては夜行列車のムーンライトながらに乗車するというものがあった。そしてついでに関西の観光もしちゃおうという企みである。
ムーンライトながらはかつて大垣夜行と呼ばれていた列車を代替する形で登場するのだが、この大垣夜行時代は普通の急行型車両が使われており、人気沸騰で一部では走るスラム街とも呼ばれる惨事だったそうだ。
ちなみに実際の159系も大垣夜行に使われていたりする。
なんでそんなに人気があったかというと、特急運賃が徴収されないということで、指定席に課金するだけで後は18きっぷで乗車できるというとにかく格安旅行の味方であることが大きな要因だろう。
とはいえ現在では夜行バスやLCCが充実してきたことでMLながらは18きっぷシーズンに臨時で運行するのみとなり、しかもその運転日は年々減少している。このまま消滅する前になんとか乗っておかなければ!という思いがあった。
いざ出発
まずは小田原へ向かう。というのも18きっぷは1回分を日をまたいで使用することができないため、日付が変わる小田原までは別途乗車券を用意する必要があるのだ。
JRは高く付くため小田急を利用することに。
夜の9時頃に家を出る。真夜中に旅が始まるのは不思議な感覚だ。
ちなみにこの日は昼に普通に用事があったため、帰宅してから軽い睡眠と入浴を済ませておいたのだがこれは後に後悔することになる。
さっそくトラブル
集合場所は新宿駅の小田急地上改札なのだが……。
159系「なんか東口に出ちゃった。」
ぬおい。結局南口に迂回してもらいホームで合流することになった。
159系は副都心線ユーザーなのだが、新宿三丁目から小田急への最短ルートは副都心線の場合、渋谷寄りの出口から地上へ出て南口へ向かうのが最適解っぽい。
私はてっきりメトロプロムナード経由が最速だと勘違いしていた。
小田原に到着
すでに折り返しの電車は終電を迎えている。
終電後の駅を見るのは初めて。
終電の熱海行きの後にMLながらが来る。
横を貨物列車が通過。東海道線の様な幹線は終電後も貨物の運行が多いわけだ。
そして10分ほど遅れてMLながらがホームに滑り込む。
使用車両は185系。踊り子などで使われている車両だが、国鉄時代のものということもあり車内設備はかなり古臭い。それがいいんだよ!という人も多いのだろうが座席にコンセントがついてないのはなかなか辛いところ。
すぐに爆睡モードに入り、目が覚めるとそこは大垣!
……ではなく熱海だった。
体の疲れを完全に回復してから来てしまったため全く寝れないわけだ。外の景色を見ようにも完全に真っ暗で何も見えない。
仕方がないので目を瞑り頭の中で法華経を無限ループ再生しているといつのまにか浜松に到着。午前3時頃だ。
浜松駅では停車時間が長めに取られているため外の空気を吸いに出てくる人が多かった。
横を貨物列車が追い抜く。
新幹線改札は閉められていた。
浜松を出発後は完全に気絶していたが、空がぼんやり明るくなり始める頃に終点大垣に到着した。
大垣の乗り継ぎでは通称大垣ダッシュと呼ばれる壮絶な椅子取りゲームが開催されると聞いていたのだが、現在は乗り継ぎ先の車両数に比較的余裕があるため殺伐とした空気はなく少し早足で座席を確保した。
夜明け。
関ヶ原をこえる。
米原で新快速に乗り換え。130km/hでバリバリ飛ばすのだが通勤時間帯に近づくにつれ車内は混んできた。
通勤ラッシュを避けるため途中の石山で下車。
聖地巡礼
石山で下車したのは「中二病でも恋がしたい」という作品の聖地巡礼も兼ねていた。朝食を補給しスポットへ向かう。
高架下である。なんと鉄分も同時に補給できてしまうという素晴らしいスポット。
聖地云々を抜きにしても純粋に写真映えする橋だ。
そしてこちらの橋も聖地となっている。
ぱぱっと聖地巡礼を済ませ、駅に戻り今度は京阪石山坂本線に乗車。
京阪大津京駅で下車。予定を組んでいた段階では駅名は皇子山だったのだが、いつの間にか変わっていた。
(Googleマップのタイムラインだと行き帰り両方記録されており、絶妙に行動の軌跡が分かりづらいため少し加筆)
ここからJRの乗り換えには若干距離がある上、時間的にかなりタイトだったがダッシュしてなんとか間に合わせた。
車内で他の乗客の会話が関西弁であることに気づき、関西来た感が爆上がり。当時私の人生では関西弁との接点はアニメやネット上でしかなかったため、ネイティブの声が聞けて無駄にテンションが上がっていた。
ちなみに余談だが最近ブラウザの言語設定を関西弁に設定した。まだまだ勉強中である。
京都に到着
乗っていた車両は117系だった。
一大ジャンクションということで線路がうねうね。
京都は中学の修学旅行で訪問済みだったが、基本的に金閣寺やら京都タワーやら有名所をぐるぐる回る脳死トラベルとなっていたため、今回は趣味に全力を注げることにする。
ということでさっそく嵯峨嵐山に向かい、嵐山の観光と嵯峨野トロッコ列車に乗車!
……のはずがまさかの嵯峨野線はめっちゃダイヤ乱れで大混雑状態。
そんなわけで代替プラン発動。奈良線に乗車する。
実は計画にそこそこ時間をかけたため、トラブル時に迂回できるよういくつかルートを設定していたのだ。
木幡駅に到着。
目的は京アニ本社の巡礼。
「劇場版中二病でも恋がしたい」のポスターが貼られていた。
ついでに近くの京アニ&Doショップへ。
現在京アニショップは通販のみで、実地店舗はちょうど一年前の痛ましい事件と某ウイルスの影響で臨時休業となってしまっている。
そして京都駅に戻り、とぼとぼ歩いて鉄道博物館へ。
鉄博ではエヴァコラボが開催されていた。
内部はかなり広くなっており、じっくり見て回るには丸1日必要かもしれない……が、時間がほとんどなかったため超高速で見て回る実績解除ゲームになってしまった。ここは反省ポイント。
結局消化不良のままタイムアップとなり終了。速歩きで西大路駅へ。
茨木駅で下車。バスに乗り換え万博記念公園へ。ここでの目的は太陽の塔。
裏からもパシャリ。
一通り見たら駅へ行き、大阪モノレールに乗車。
南茨木駅で阪急に乗り換え。
梅田に到着
しばし撮り鉄。京都、三宮、宝塚に向かう優等列車が10分おきに同時発車するというすごい光景。
JRに乗り換え新今宮へ。このあたりはすごく大阪っぽい景色かも。
通天閣に登る。
その後難波へ移動し道頓堀で夕飯……と思ったが居酒屋しかなく、いろいろと探しまくった結果牛丼屋に突撃するという事態になってしまった。
かなり綿密に計画を立てたのに爪が甘かった!
その後ダッシュでJR難波に向かう。この列車を逃すと東京に帰れないというのはなかなかのプレッシャー。というかJR難波遠すぎ。
大阪駅までぐるっと回って新快速に乗車。そのまま米原まで気絶し、そこからさらに大垣へ。まさかの大垣ダッシュが開催されていたがほとんどの乗客は普通列車への乗り継ぎだったようで、MLながらへの乗り継ぎは平和そのものだった。
MLながらの下りは始発の東京から乗る人も多いが、上りに関しては名古屋とか、日付が変わる豊橋からの乗車が多いと思われる。
帰りは疲労MAXだったこともあり爆睡。目が覚めると東京に到着していた。朝5時くらい。その後はフラフラと家へ帰宅。
おわりに
そんなこんなで0泊3日という超弾丸スケジュールでMLながらの乗車と大阪の観光を果たしたが、観光に関しては少し消化不良感があった。機会があればもう一度行きたいと思っているがこのご時世だと厳しいかもしれない。
……といったところで今回はここまで。
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