世界のニュースを日本人は何も知らない
以下の文章は自分の読書感想を思いつくまま書いたもの。個人の主観を多分に含んでいるため、苦手な方は回れ右してください。
本の情報(読了日2022/2/19)
書名:世界のニュースを日本人は何も知らない
作者:谷本真由美
出版社:ワニブックス
ASNI:B07YKG6LYZ
この本は世界の現状や各国文化概要をわかりやすく紹介したものである。
日本のニュースと世界のニュース内容が大きく異なることは知っているが、その理由が「日本人が素直になんでも信じる性質だから」という理由とは考えたことがなかった。BBCなどの海外ニュースを見るとテロや犯罪、他国の軍事的あるいは政治的動向などがトップを飾っている。しかし日本では地元の小さなニュースや芸能人のゴシップなどが多い。日本人は何でも信じるためニュースそのものが広告となり、集客する媒体になっているというのだ。一理あるなと感じた。
この本では国連の仕組みやアメリカやイギリス、フランスでの政治形態の概要、教養などを紹介している。しかし、情報源があまりに不確かでやや薄気味悪い。せめて出典を明記すべきだと思う。話半分に読むと面白いため、近所の噂話程度の認識に留めておこう。
そのうち、とくに面白かった話を2つ書き留めようと思う。
まず、イギリス人は借金が好きで、お金を借りて大量消費する文化が主流になったというものだ。サッチャー政権で金融規制を大幅に緩和したことで住宅ローンやクレジットカードでの借金が容易になったからだそうだ。イギリス人は清貧というイメージがあったため、大いに驚いた。またオランダ人はドケチなのだそうだ。
つぎに、親日国としてボリビアとパラグアイがあるというものだ。過去に大量の日本人が移民として渡り、日本車が普及しているからが理由だそうだ。ボリビアでは山岳地帯が多いためあまり電車やバスが普及せず、移動手段が専ら車だそうだ。道路整備されていない道が多いため、真面目で信頼性が高い国の製品すなわち日本車がよいとされているらしい。国民性は変わることがなく、日本車が優秀なのは事実だからこれは信憑性が高い話だと思った。
ところで、この本では信頼できる情報ソースとして以下の媒体を紹介している。
・中央政府や地方自治体、国際機関など公的な組織
・知名度がある大学や研究所
・医師、弁護士、不動産鑑定士、建築士など許認可が必要な専門家
・評価の高い学術論文誌に掲載されている論文
・公共放送や大手民間放送
上の定義で曖昧な点があるものの、大半はこのどれかにあてはまると大丈夫だろう。今の自分はなんとかこれらの情報ソースから学んでいるのでセーフだろう。
この本は1だけでなく2と3もある。夜中の疲れ切った時間の読書には最適なのではないかと思う。