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カポナータの研究(ホールトマト探し)

カポナータはシチリア島・ナポリの伝統料理で、野菜とトマトの甘酢煮。僕が敬愛する小林シェフのレシピでは砂糖・ケイパー・赤ワインヴィネガー・塩を入れる。ケイパーは植物のつぼみ。

昨年秋にイタリア料理にどハマりしてから毎週作っているのがこのカポナータ。主素材が野菜なので栄養満点。オリーブオイルをたっぷり使っているけれど油っこくなく、なのに次々と口に運んでしまう不思議な料理。一言で言えばめちゃくちゃ美味い

トラットリーアひろしでも出している定番料理。人気ですぐになくなる。会社員だった頃はこれをお弁当の副菜にしていた。土日に作って平日で消費するイメージ。

夏場はナス・ピーマン・ズッキーニ、冬場はれんこん・ゴボウ・じゃがいもを使う。共通しているのは野菜の味を凝縮させるために野菜の水分をしっかり抜くこと。カポナータソースともよく馴染むようになる。夏野菜は塩を使いながらローストして、冬野菜は素揚げする。それ以外の調味料は一緒。個人的には「冬のカポナータ」の方が好き。冬のカポナータは小林シェフのYouTubeで紹介されていた。夏のカポナータは「トラットリーアの定番料理」に載っている。

さて、ここからが本題。カポナータを作るときはホールトマト(またはトマト)を使うのだけれど、どのホールトマトを選ぶかで味がどえらい変わる。結論から先に書いちゃうとクエン酸が入っているものを選ぶと酸味のエッジが立ってしまい、トマトや野菜を味わいづらくなる(と個人的に感じる)。単価100〜200円のホールトマトで20種くらい試したけれどどれも酸味が強くなってしまい、美味しく感じなかった(カルディ、ヨーカドー、格安スーパー、日本産、いろいろ試した)。

これがペンネアラビアータやアマトリチャーナ、プッタネスカ、海鮮料理に加える場合はあまり気にならない。パスタがもつ小麦の風味または塩味とのバランスがとれているから?と想像しているが仮説の域を出ない。

クエン酸が入ってなければよいと言うわけではなくて、この前買った「そのまま食べてもおいしいホールトマト」はホールトマトとしては美味しかったし、他のホールトマトに比べればカポナータとも合っていたけれどそれでもベストマッチじゃない。

このホールトマトのいいところは完熟トマトではなくミニトマトが使われていること。市場に出回っているホールトマトに使われているのは大きいホールトマトがほとんど。小さいトマトと大きいトマトの違いは味が凝縮しているか否かで、大きいトマトは詰まるところ水っぽい。どちらが良いか悪いかではなくどう料理に合わせるか。このホールトマトはトマトを際立たせる時に合うのだなと予想している。

あれこれ書いたけれど調理の観点から考察するならホールトマトの酸味に合わせて砂糖や塩の量を調整すればよいのだと思う。その日のホールトマトに合わせて調味料の量を変えられるだけの力量が僕にはまだないのでどのホールトマトを使うかで味のコントロールをしている。とはいえクエン酸は保存料としての添加物であることに変わりはないので、無駄なものが極力少ない調理料を無意識で探しているのかもしれない。

以下はカポナータにベストマッチする(と僕が信じている)ホールトマトです。

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