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イタリア滞在22日目

今日はイタリアに来て一番ハッピーな日かも。オープニングトークをすっ飛ばして行ってみよう。

ミラノから南へ約1時間、パヴィアに行ってきました。

パヴィアに行くにはS13の電車に乗ります。僕はMilano Lambrate駅から乗りました。ふだん使うゾーン制チケットの範囲外に出るので券売機か窓口(bilheteria)でチケットを買わなければなりません。ミラノ - パヴィア間は4.2ユーロ。僕はパヴィア修道院(Certosa di Pavia)に先に寄るので3.8ユーロでした。
Binario 1、1番線へ。路線変更は面倒なので間違えないよう
と、気をつけたかったのだけれど、次の電車はどれが来るかは直前まで表示されない不親切仕様。電車が来る3分前になってようやく電光掲示板に表示された。ソワソワしちゃった
マルペンサ空港からチェントラルに来る時にもこの色の電車に乗った気がする。
パヴィア修道院(Certosa di Pavia)に降り立つと反対側へ渡りまして
外へ出ると修道院が遠くに見えます。わかるかな
近くまで寄ると塀が見える。右へ歩け、って書いてあるね
駅から修道院までは徒歩20分の道のり。距離にして約1.4キロ。「遠い!」と嘆いている人がインターネット上に散見されましたが毎日14キロ歩いてる僕には朝飯前です。
入り口にはめっちゃ観光客がいた。日曜日の朝だからね。日本人はいなかった
門を越えて、こちらがパヴィア修道院。世界五大修道院の一つに数えられるすごいところ。修行している人たちが今でも暮らしているとか。
写真撮影禁止なのでここより先の写真は残念ながらお預けですが、行く価値あるな〜って思いました。イタリア、フランス、イギリスはもちろん、ドイツ、アイルランド、フィンランドなど各国の教会を覗きみていますがここはお気に入りです。
曜日限定で美術館・博物館にも入れる。これはパヴィア修道院のかつての姿。中央左に教会があって、その右手には修行僧の居住ゾーンがあります。なんでも誰とも喋らずにお部屋で修行しているとか。取り囲むように農園があり、お土産コーナーではお米(Riso)や蜂蜜を売っていました。
トイレが無料で入れるのはありがたい。綺麗。bagnoじゃなくてtoiletteと書いてあるのが観光地味を感じる。
パヴィア修道院は修行僧がツアーをやっていて。今日はそれと知らずそのツアーに混ざってしまって本来は入れない区域にもお邪魔しちゃったんですよね。途中で気づいて抜けたけれど。ふつうのガイドさんとか、観光客とか、結構大きい声で話していて「なんだかなぁ」という気分にもなった。平日に行った方が静かな空間に浸れるとは思う。
帰りの一幕。のどかな田園風景見ると「イタリアに来た」って思っちゃうね。「ミラノ好きだわ」とか書いたけれど、都会なことはやっぱり否めなくて。こーゆー風景はもちろん大好きです
塀沿いに歩いていると唐突に現れる椅子。しかも左にはゴミ箱まで。山じゃあるまいしこんなところで誰が休憩するのか。
理由はよくわからないけれど、駅からのルートで修道院を訪れていたのは僕くらいのもので、他の皆さんは車?かツアーのバスで別方向から来ていた
パヴィア修道院駅にチケット売り場ある?って聞いたら「ない」って言われたから予めパヴィア駅行きのチケットも買っておいたのですが
あったわ。ないわけないよね。買ったら右の機械で刻印を忘れないように
さてさて。飛んでパヴィアです。これはパヴィアの教会。てっぺんに見えるクーポラという天井がイタリアで3番目に大きいらしい。
パヴィアを案内してくれたお友達とお子さん
文字だけで嬉しくなっちゃうね
パブが入っているこの建物、なんと1300年代。sec. は secolo。
パヴィア大学の入口にて
パヴィア大学の中をお散歩。こっちは7世紀の建物。すっごいや
いざいざ。マンマの食卓へ
トルテッリーニ・イン・ブロード(Tortellini in blode)を茹でるところから
自家製のパン!名をSchizottoという
大盛りにしてもらいました。具は豚肉、モルタデッラ、プロシュート、パルミジャーノ。ブロードは blode di carneでお肉と野菜を茹でて作っているとか。本格的!最高!
Schizottoにコッパを乗せました。
コッパはPamで薄切りにしてもらったもの。僕のイメージしているコッパよりも数段美味しかった。プロシュートじゃないけれど別の味がする美味しいプロシュート、みたいな。
彼が住んでいる地域の赤ワイン。フリッザンテ、微発泡。一人で2/3ほど飲んでしまった
pollo e patate。じゃがいも嫌いなんだけどじゃがいもが美味しくて感動した。作り方はシンプルで、炒めてから蓋をせずに15分ほどオーブン、だけ。ただし、チキンとじゃがいもは分けて調理する。
チキンは2種類あって、足?手?の方が好きだった。このチキンもまた美味しくて。美味しさの秘訣を聞いたら「いいチキンを買うこと」と言っていた。ひいおじいちゃん世代はチキンを実際に殺していろんな部位を使って料理をしていたらしい。今ではあまり見られない光景だとか。屠殺、一度しっかり体験したい〜〜〜。写真撮り忘れたけれど奥のサラミもいただいた。
スピナーチ、ほうれん草のサラダ。味付けは塩、オリーブオイル、バルサミコ酢。
"la bocca non è stanca se non "sa" di vacca"というイタリアの諺があるらしく、食事の最後はチーズで〆る、と。食事の最後はゴルゴンゾーラをいただきました。
https://www.milanotoday.it/social/proverbi-milanesi-piu-diffusi.html
デザートのアップルケーキ
帰りはパヴィアの街を散策。パヴィアはイタリア統一以前のランゴバルド王国の首都で、古都として雰囲気がある。ローマのように十字に道が区切られていて、かつての権力を示す中世の塔も数本残っている。
この屋根付きの橋はイタリアに3つしかないらしい。そのうちの一つ。
その橋の写真を撮る観光客
人気のありそうなジェラテリアに目をつけまして
ピスタチオとストラッチャテッラ(チーズ)


「イタリアの家庭料理を食べたい〜」とずっと願っていたけれど、こんなに早く叶うとは。トルテッリーニはパスタと種を別々に作らなきゃいけない手間のかかるパスタ。作るのに一日かかるので作り置きして冷凍しているそうな。パンとケーキも焼いてもらって。とってもハッピー。パン、すごく美味しかったなぁ。お土産にも少し持たせてくれて。全部食べたかったのだけれどうまく伝えられず少ししか持ち帰れなかった。

マンマの推しパスタはカボチャのトルテッリーニ。「苦手なものはない?」と聞かれて「zucca(かぼちゃ)」と答えたばかりに食べ損ねてしまった。次伺うときはぜひ食べさせてくれ!とお願いしました。

「イタリア好き」というイタリアの各地方を紹介しているフリーペーパーがありまして。手に入る限りを入手して熟読していると、どうにも「マンマの料理は大雑把」というイメージができてしまって。僕はどちらかというと繊細に構成された料理が好きなので実は恐る恐るな気持ちもあったのですが、すごく丁寧に作られた料理で感動した。どれも美味しくて、惜しくて、食べきれずにいると「お腹いっぱいなら食べなくていいからね」と誤解させてしまった。「美味しいから!もったいなくて!残している!」「ちょー美味しい!」と何度も伝えました。美味しいはイタリア語で Buono。ちょー美味しいは Buonissimo。

かつて家庭が貧しかったとき、イタリアでは平日と土曜日は野菜などの質素な食事をしていて、日曜日はご馳走。トルテッリーニ・イン・ブロード、パン、ポッロ・エ・パターテを毎週食べていたとか。そんな長く続いている味をいただけるなんて。

いろいろな偶然が重なって今日はお呼ばれしていただけた。こういったつながりはまだまだ少ないので、おもしろイベント、食事、ワインのこと、何かご存知でしたらなんでも教えてください。飛んで馳せ参じます。

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イタリア滞在期(2022.10~)を連載中です。イタリア料理、ナチュラルワイン、日々のこと。エッセィ。

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