ジョエルフクザワ/ライター

台湾に住んでいます。主にテレビ局やラジオのコメンテーターとして働いています。また、台湾の商業週刊にも定期的に専門記事を寄稿しています。台湾と日本を行き来して、ビジネス関連のコンタクトや情報整理を行っています。

ジョエルフクザワ/ライター

台湾に住んでいます。主にテレビ局やラジオのコメンテーターとして働いています。また、台湾の商業週刊にも定期的に専門記事を寄稿しています。台湾と日本を行き来して、ビジネス関連のコンタクトや情報整理を行っています。

最近の記事

台北の人気ブランチカフェ「M One Cafe」

台北市の「M One Cafe」は、オレンジホットポットグループのブランチブランドとして知られ、大満足のボリューム感とリラックスした雰囲気で多くの食通を惹きつけています。大安区と信義区に2店舗を構え、平日・週末問わず常に満席で賑わっています。多彩なメニュー展開で幅広い顧客層に支持されている一方、評価は賛否両論です。 M One Cafeの特徴は、多種多様なアメリカンスタイルのブランチが楽しめる点です。人気の「オムレツセット」は店の看板メニューで、彩り豊かなオムレツには新鮮な

    • 炭火焼きハンバーグ「ハンバーグ嘉」:挽きたて・焼きたての美味しさが日本で流行する理由

      日本で「挽きたての牛肉ハンバーグ」が流行しているのにはいくつかの理由があります。特に、「挽きたて・焼きたて・炊きたて」という「3たて」にこだわる文化が重要です。これは、日本人の食材の鮮度と質に対する高い意識を反映しており、毎朝店内で新鮮な牛肉を挽き、炭火でじっくり焼き上げることで、肉の旨味を最大限に引き出します。さらに、羽釜で炊き上げるお米との組み合わせが、日本の食文化に合致し、幅広い年齢層から支持されています。 ハンバーグ自体はシンプルな料理ながらも、肉の旨味がしっかりと

      • 一宗罪:罪深い美味しさの饗宴

        台北市大安区の「一宗罪」は、その独特なネーミングと多彩な料理で多くのグルメを引き寄せています。この店名は、『聖書』に登場する「貪食」という「一つの罪」に由来し、看板メニューのラーメンと丼の贅沢なコンビネーションが、多くの食通を満足させつつ、罪深いほどの満足感を与えるという意味が込められています。 「一宗罪」は忠孝東路の隠れた路地に位置し、便利なアクセスにもかかわらず、落ち着いた雰囲気を提供しています。店内は現代的でシンプルなデザインが特徴で、カウンター席ではシェフが料理を作

        • 台北公館の隠れ家「澗面小酒館 Bar & Bistro」で特別な夜を過ごす

          台北の公館水源市場にひっそりと佇む「澗面小酒館 Bar & Bistro」は、開業してわずか2か月ながらも、すでに地元の人気スポットとなっています。夜7時を過ぎる頃、店内はまだ落ち着いた雰囲気ですが、10時を過ぎると一気に賑わいが増し、予約は早くも満席になることが多いそうです。 澗面小酒館に足を踏み入れると、すぐに市場の喧騒とは対照的な、清末民初のディ化街にある小酒館のような静けさが感じられます。店の入口には、台南の大天后宮から特別に招かれた月下老人の聖像が鎮座しており、店

          LOST and Found 北欧風の装飾と美味しいブランチの融合

          台湾のブランチ文化は、20世紀中期に始まり、社会経済の変化や生活様式の変容に伴って徐々に広まりました。1950年代以前、台湾の朝食は主に家庭で摂られており、農民たちは朝食を食べた後、昼食を挟まずに夕食まで働き続けることが一般的でした。当時の朝食はご飯、野菜、漬物が主で、肉類は裕福な家庭でしか食べられませんでした。 しかし、1950年代以降の工業化が進むと、台湾の家庭生活にも大きな変化が訪れました。特に女性の社会進出が進むと、外食文化が発展し、朝食店が現れて忙しい朝でも手軽に

          LOST and Found 北欧風の装飾と美味しいブランチの融合

          つじ半:東京・日本橋発の贅沢海鮮丼を台北で楽しむ

          2012年に東京‧日本橋にオープンした海鮮丼専門店「つじ半」は、その「ぜいたく丼」で多くの人々に愛されています。器から溢れるほどに盛り付けられた新鮮な海鮮が特徴で、食通たちを虜にしてきました。 「つじ半」の創業者は、ラーメン店「つじ田」の辻田雄大氏と、天丼の「金子半之助」の金子真也氏です。幼少期からの友人である彼らは、共に飲食業界での豊富な経験を活かし、海鮮丼専門店を立ち上げました。特に、北海道の水産会社「キョクイチ」と提携することで、常に高品質な海鮮を安定して仕入れる体制

          つじ半:東京・日本橋発の贅沢海鮮丼を台北で楽しむ

          鐵匠 鉄板バル 日本各地の味わいと台湾で楽しむお好み焼き

          日本の街角では、賑やかな商業地区から静かな住宅街まで、美味しい「お好み焼き」を提供するレストランを見つけることができます。しかし、この一見シンプルな日本風のお好み焼きは、地域によって作り方や風味が大きく異なります。大阪焼きと広島焼きは、その中でも最も代表的な二つのスタイルです。 大阪焼きは、比較的簡単な作り方を特徴としています。小麦粉、豚肉、海鮮、大量の刻みキャベツなどの材料を混ぜ合わせて焼き上げます。この方法では、すべての成分が均等に混ざり合い、一体となったお好み焼きが出

          鐵匠 鉄板バル 日本各地の味わいと台湾で楽しむお好み焼き

          台湾の海鮮市場 輸出大国から輸入依存へ

          台湾、この四方を海に囲まれた島国は、かつて豊かな漁業資源を誇っていました。しかし、時代が進むにつれて、台湾は海産物の輸出大国から輸入依存の地域へと変わっていきました。本記事では、この転換の歴史的背景を探り、現在の台湾の海鮮市場の現状について紹介します。 台湾の海産物の歴史は、オランダ統治時代と清朝初期に遡ります。当時、魚のひれやからすみといった高級海産物は重要な輸出品でした。しかし、清朝中期になると、台湾の海産物は輸入に依存するようになりました。この転換にはいくつかの主要な

          台湾の海鮮市場 輸出大国から輸入依存へ

          台北の古早味「阿田麵」 70年以上の伝統を守る名店

          台北市大同區赤峰街に位置する「阿田麵」は、70年以上にわたりその香りを漂わせ続ける古早味(昔ながらの味)の麺店です。1950年に創立されて以来、その独特な古早味の麺料理、特に看板メニューの全套麵(肉と卵の両方が乗った麺)と半套麵(肉か卵のいずれかが乗った麺)で、多くの食通を魅了し、台北市民の心に深く刻まれる美食の代表となっています。 阿田麵は創業以来、地元で良好な評判を築き、現在では三代にわたって家族経営が続いています。店内のメニューはシンプルで、主に陽春麵(シンプルなラー

          台北の古早味「阿田麵」 70年以上の伝統を守る名店

          日本のカレー インドから日本への伝来と進化

          日本の街角では、賑やかな商業地区から静かな住宅街まで、いたるところにカレーの香りが漂うカレー店を見つけることができます。しかし、カレーはもともとインド料理ではないでしょうか?本記事では、インドのカレーが日本に伝わり、どのようにして日本の「国民料理」として定着したのかを探ります。 日本のカレーの物語は、19世紀半ばに遡ります。1853年、黒船事件により日本は長年の鎖国政策を終え、西洋文化との交流を開始しました。この時期に日本に伝わったカレーは、実際にはイギリス式のカレーでした

          日本のカレー インドから日本への伝来と進化

          博多幸龍 伝統と革新を融合した豚骨ラーメンの名店

          博多一幸舍は、博多豚骨ラーメンを代表する名門チェーン店として広く知られています。2004年3月に吉村幸助氏によって創業され、その濃厚な豚骨スープと独特な味わいで瞬く間に多くのファンを獲得しました。 吉村幸助氏は福岡市出身で、母親が営む小料理屋の影響を受け、幼少期から料理に強い興味を抱いていました。2004年に博多一幸舍を創立し、「どこにもない、本物の豚骨ラーメン」を追求することを目指しました。一幸舍のスープは、特製の巨大な羽釜を使用し、豚の頭骨、背骨、丸骨を強火で長時間煮込

          博多幸龍 伝統と革新を融合した豚骨ラーメンの名店

          台北の大稻埕滷肉飯 歴史と伝統の美味しさ

          台北市大稻埕に位置する「大稻埕滷肉飯」は、1958年に創業し、60年以上の歴史を誇る伝統的な小吃店です。この店は創業者である阿公開の時代から三代にわたって受け継がれ、現在でも台北市で最も人気のある滷肉飯専門店の一つとして知られています。 大稻埕滷肉飯はその長い歴史と優れた評判により、台湾の総統国宴の料理としても指定されたことがあります。このことは、同店の品質と美味しさが最高の評価を受けている証拠です。また、多くのテレビ番組にも登場し、名実ともに台北の美食スポットとして知られ

          台北の大稻埕滷肉飯 歴史と伝統の美味しさ

          台湾の滷肉飯:起源と進化、そして黄記魯肉飯の魅力

          台湾の滷肉飯の起源については、いくつかの説があります。一つの説は、かつての生活が困難だった時代に、人々は豪華な豚肉を買う余裕がなかったため、主婦たちは肉屋から切り落としの残り肉や豚皮をもらい、細かく刻んでネギやニンニク、香辛料と一緒に炒め、醤油で煮込んでご飯にかけて食べたというものです。別の説では、台湾の清代や日本統治時代の文献には「滷肉飯」という言葉は記されていませんが、醤油で煮込んだ豚肉は古くから中国の美食として存在しており、滷肉飯はその煮込み料理に由来するとされています

          台湾の滷肉飯:起源と進化、そして黄記魯肉飯の魅力

          一流二事 素椒麵の魅力と進化

          「素椒麵」は中国成都のストリートフードとして誕生した麻辣風味の麺料理で、その独特な辛味とQ彈な食感で多くの美食家に愛されています。この「素」は素食を指すのではなく、その手軽さとシンプルさを強調しています。素椒麵の最大の特徴は、四川特有の花椒の風味と特製の赤い油の組み合わせで、食べるとすぐにその香りと麻辣の味わいに魅了されます。 素椒麵の起源は1841年の四川省自貢にまで遡ります。当時、陳包包という人物が「自流井担担麺」を創り出しました。この麺料理はその後成都や重慶にも伝わり

          一流二事 素椒麵の魅力と進化

          台湾東北角の隠れた宝石 92K週末食堂

          夏になると、台湾東北角は多くの旅行やグルメ愛好家を魅了します。新北市貢寮に位置する「92k週末食堂」は、その中でも特に注目される隠れた宝石です。この日式食堂は沖縄の海岸線の風情を再現し、沖縄名物の海ぶどうやゴーヤはもちろん、台湾産の新鮮な台湾アワビ、ウニ、ロブスターなどの海鮮を楽しむことができます。海外旅行を控えた海鮮好きには、ここはまさに絶好のリストに入れるべき場所です。 92k週末食堂の屋外席からは、見渡す限りの海景が広がり、正面には台湾アワビの養殖場があります。屋外席

          台湾東北角の隠れた宝石 92K週末食堂

          台湾の伝統と現代が交差するカキ氷の魅力

          台湾のカキ氷の歴史は、日本統治時代に遡ります。当時、日本人は台湾に冷たい飲み物で暑さを凌ぐ習慣を持ち込み、「涼水」と呼ばれる冷たい飲み物が一般的でした。台湾で最初のカキ氷は、清水を大きな氷塊に凍らせ、それを削ることで作られました。初期のトッピングは非常にシンプルで、バナナオイルを少し加え、甘いシロップをかけただけでした。 1950年代から1960年代にかけて、台湾の「ギーアービン」が全盛期を迎えました。当時、多くの民間製氷工場が次々と設立され、製糖工場のアイス部門も大量にギ

          台湾の伝統と現代が交差するカキ氷の魅力