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無意味の海に沈む前に《詩》

この人生は無意味だと
言い切ることもできるだろう
でも、それでは、ぼくはあまりにも空しい 

たとえば、
君にまごころが届いたとき
目のまえの壁をひとつ越えたとき
ぼくの内奥でうずまく言葉が紡がれ
詩が生まれたとき
そして、いまを生きる苦しみを
静かに耐えるとき

そこに、意味は生まれる

大それたものではない
「人生とは?」という問いに対する、
すべての意味でもない
その瞬間、その場に生まれる意味

よそ見をしていたら見逃してしまう、
火花のようなきらめき

儚いと思われるかもしれない
つまるところ、それをたしかな意味だと
確信するかどうかかもしれない

小さな、しかし手ごたえのある意味を
一つひとつ積み重ねること
それが、ぼくにできること

無意味の海に沈む前に、ぼくにできること

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