君は放課後インソムニア
鑑賞:2023年6月@TOHOシネマズ新宿
森七菜作品。
悩ましいです。原作読んでいませんけれど、作風の良さを崩さないように実写映画化したら、こうなるのでしょう。面白さは大人しくなっていますが、こうした作品もあって欲しいと思えました。
繊細な年頃の柔らかい部分を、さらに婉曲して伝えています。その中でも、コミカルにオーバーアクションする森七菜さんだけ動きが豊かで、作品を引っ張ります。セリフもアクションも、誇張した行動が多いのですが、それをシレっとやってのける。
家族と学校で展開される、高校生の男女。不眠症をきっかけに出会う。望遠鏡や川辺、海辺、史跡、絵になるところを織り交ぜて、その日その時間のなんでもない出来事が積み重ねられます。そういうのが良いんです。
病のことが浅く描かれていたり、仲間と軋轢が少なく描かれているのは、面白さは浅めですが、優しいお話だと感じて好感が持てます。わかりやすい味付けに抵抗しているのです。なんとなく見て、なんとなくホッコリしたり、爽やかな気分になれる、温かい作品です。
役者さんでは、突発で登場するでんでんさんが大きな謎です。あれは何だったんでしょう…。キャラが出そうで出なかった桜井ユキさん。そしてキャラが結構出てた萩原みのりさん。いいですね、みのりさん。MEGUMIさんも好演でした。
いつまでも青春が終わらない人に向いている作品でした。
▲森七菜さん主演作品。