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ある男
鑑賞:2022年11月@TOHOシネマズ二条
面白い。面白いとは何か、の解がしっかりしています。
少し、圧倒が足りないでしょうか。時間の使い方も、展開も、好きなタイプです。邦画らしさが感じられました。邦画らしさってなんだという話はおいておきまして。
妻夫木聡さんが登場するまでが、長い。ある男が亡くなってみて、誰か別人になりすまして生活していたことが判明する。それで、妻夫木聡さん演じる主人公の弁護士が登場する。このことは、さんざんプロモーションで告知されていたのですが、いざ本編を見ているとなかなか出てこないのです。
それを差し引ける話の面白さ、安藤サクラさんと窪田正孝さんの好演。そして、ちょっとしか出てこない役者の豪華なこと。そこにでんでんさん。そこに柄本明さん。そこに真木よう子さん、そこに小籔さん。え、また仲野大賀さんか!というラインナップ。
驚きは思ったほど無いのですが、物語を引っ張る謎の解き明かしが面白い。原作の面白さがとても大きいと感じました。
良心を感じる社会性ある問いかけがあって、そこも好感です。
ラストはちょっと格好つけちゃってるでしょうか。そういう話にしなくてもいいのにな。
ちょっとシーンの作りがまどろっこしい。映像表現として爪痕を残す部分が、良い部分8割、足引っ張ってる部分2割というところでしょうか。