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君たちはどう生きるか
鑑賞:2023年7月@新宿ピカデリー
巧を凝縮した作品。
スゴイアニメーション表現がてんこ盛りです。アニメーションに関わる人なら大きなスクリーンで何度でも体験しておきたいシーンの数々なことでしょう。特に作画したり演出したりする方には言葉にならないのではないでしょうか。
とにかくスゴイんです。動く画を描きたいために、こんなお話の展開にしてしまうのかと。嘘だらけ。実写でやれと言われても困ります!と即答するシーンのオンパレード。
辻褄は、観客が脳内補完すれば良いんです。「知らんがな」事情に振り回される主人公。なんてリアルなことでしょう。毎日、そんな事だらけなのを非現実の主人公が思い起こさせてくれます。ちょっと残念なのは、登場人物がセリフで不思議世界の都合を処理するところ。
タイトルでテーマを言ってしまい、脳内補完で理解させる。観客が見ながら作品を完成させる、視聴者参加型作品。なんだか嬉しいですね。
宮崎監督の集大成のような作品で、愚直にタイトルのとおりの投げかけをしてくれたように思います。これは告知するのは憚られますね。情報を出してないというより、出せなかったのです。お疲れ様でした。
▲しっかり、ああ、あのシーンかというのがありましたね。