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川っぺりムコリッタ

鑑賞:2022年9月@新宿ピカデリー

ともに時間を過ごす、という体験を楽しむ作品でした。
オトナな文脈で拾っていく内容。役者が豪華です。スカッとしたり、元気になるタイプではありません。優しさを感じる作品です。

うしろめたい過去があったり、こっそり陰ながら生きる人の哀情があります。お金も家族も居なくても、ささやかな幸せを感じて生活する人たち。
生き様を考えさせられます。この内容で原作小説というのは、どういった表現になっているのでしょうか。

どことなく生きづらい人に刺さるストーリーで、陽キャでパリピな人や、ステレオタイプが強い方にとってはツマラなく感じるかもしれません。そう感じられるとしたら、うらやましい限りです。

感情表現が少ない主人公の松山ケンイチさん、自然に抑えた雰囲気が良いです。突然割って入ってくるムロツヨシさんのキャラ、他の役者さんでは全く変わるといいますか、ムロツヨシさんじゃなかったらハードル高いと思います。なかなか意味深なセリフが似合います。ダークホースな満島ひかりさん。美しい未亡人。短い時間でインパクト大。ガッチリ作品の核を突いてきます。とても作品に合っていました。

富山が舞台になっていて、過去を背負って日陰な生き方にマッチしています。そんな書き方すると、富山の方に怒られるかもしれませんけれども。

親のこと、家計のこと、孤独問題、いろいろと社会性を感じます。どっぷりハマる人には、ハマる作品でした。


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