新しい時代ならではの強い組織とリーダシップが必要
日経平均が一時は4万円を超えるなど、日本経済が活気づいてきている感があるが、どの企業も経営基盤はまだ脆弱であると言わざるをない。バブル崩壊後の、「失われた10年」が20年に、さらには30年を迎えようとしている。この混迷はいつまで続くのであろうか。強力な組織、強固なリーダーシップを発揮しうる経営者、そしてそれを支える多様なマネージャーが今こそ求められている。そうした中で、不連続で不定形な時代を乗り越えていくためにも、新しい時代ならではの組織とリーダーシップが必要となると説いているのが、法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科 教授の高田 朝子氏だ。
インタビューの前編では、人的資本経営やジョブ型経営に対する見解、強い組織の定義などを語ってもらった。
■前編の目次
日本企業は過去の成功体験から脱しなけらばいけない
意思決定の場に多様なリソースの人が関わるべき
強い組織は意思決定の手法を柔軟に変えられる
後継者育成には、経験学習と観察学習が不可欠
インタビューの後編では、経験学習と観察学習の意義や女性活躍推進の行方などを語ってもらった。
■後編の目次
女性後継者育成には学習経験が圧倒的に足りない
女性活躍が進まない理由がどこにあるのか
過渡期を迎える今、トップの意識改革が急務に
女性管理職の数が増えれば、流れが確実に加速する
意思決定がリーダーシップの要となる
高田 朝子 氏
法政大学 イノベーション・マネジメント研究科 教授
立教大学経済学部経済学科卒業、その後モルガン・スタンレー証券会社勤務を経て、留学。1992年Thunderbird国際経営大学院修了、国際経営学修士(MIM)。1996年慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程修了、経営学修士(MBA)。2002年慶應義塾大学大学院経営管理研究科博士課程修了、博士(経営学)。2002年4月高千穂大学経営学部専任講師に就任。2003年月高千穂大学経営学部助教授に。2008年4月法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科准教授に就任。2011年4月現職に就く。専門は組織行動、リーダーシップ、ファミリービジネス。『手間ひまかける経営』(生産性出版)、『女性マネージャーの働き方改革2.0』(生産性出版)など著書多数。イオンディライト株式会社社外取締役