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【アジャイル】アジャイル組織運営とは(パーソルさん)

Agile Japan 2022の本編は聞けなかったのですが、レッドジャーニーさんのサテライトでパーソルホールディングスさんの「アジャイル組織運営」についてを視聴しました。

アジャイルは組織運営にも使える

私も一応、組織運営や個人の仕事でも活用できるアジャイルというのに共感し、推進・普及にも微力ながら関わっておりますが、パーソルさんは戦略も体制も実行の仕方もしっかりしている印象を受けました。

(最初に出されたアジャイルの誤解、誤解してないことを確認でき安心した・笑)

パーソルさんが仰っている「アジャイル組織運営とはマインドセットとカルチャーとセット(Be Agile)」というのは共感できます。アジャイルのマインドセットにより、時代にあった組織文化を手に入れて拡げていかないと本質的な組織の変革は行われません。

(Do Agileでアジャイルの本質の前に、ただやり方だけやってもある程度効果はでますが、根本的な組織改革にはなりません。ただ、とっかかりにはなります)

まあ、ここがとても難しいところですよね。
難しくしているところは、社内を変えていこうとしているところでその社内の組織の持っている文化や背景があり、それを理解せずに外にあるアジャイルの云々を押しつけてしまうことで拒否感が生まれてしまうところです。

なのでパーソルさんは「組織に適したアジャイルの手法を見つけ、導入すること」が大事だと仰っています。
これは中にいる人でないとわからないですし、いろんな部署としっかり対話をしていかないといけないところです。

組織変革の言語化が大事、実行には課題満載

対話するにも、何のためにアジャイルな組織運営をするのか?そもそも、組織改革とは何でそのゴールとは何か?というところが認識できていないと、現状とのギャップも見えず、正しいやり方が見えてきません。

大事なのが「言語化」です。組織改革の言語化が一番最初のステップだと仰っていました。パーソルさんも何故アジャイルなのか?を考えた結果、パーソルの組織理念とアジャイルマインドの親和性が高いと確信を得たからとのこと。

このように言語化をすることで目指す目標や方向性は整い始めるのですが、実際にアジャイルを取り入れようとすると課題にぶち当たります。

この課題というのは本当どこの会社も同じですね…(うちも同じ)
変わることに対する抵抗感、アジャイルが目的化する、偽アジャイルでうまくいかずアジャイルは駄目だと勝手に判断する、本質の不理解によるかたちだけのアジャイル、レガシーマネジャー/既存組織との対立・競合…
もう、アジャイルあるあるですね(笑)。

この課題にも一つ一つ真摯にパーソルさんは立ち向かっており、まず自分たちから始める(これはもう誰もがそうで、基本ですね…)、何があってもWhy(何故アジャイルなのか)を見失わない。そして原点に立ち戻って基本をしっかりやっていく、既存の組織には接点を持ち丁寧に説明していく、新しい組織でしっかり取り入れる…すごく当たり前のことを言ってそうですが、これをちゃんとやって、続けることは本当難しいんですよね。

参考にしたいなって思ったのは、アジャイル開発の12の原則ベースに自分たちの組織や業務に当てはめて書き替えてみるというものでした。これによって自分たちがどうすべきかを言語化し、本質を捉えて動き出せるようになるとのこと。

実現するためには「覚悟」と「継続」

結局、パーソルさんが仰っていたことは、アジャイルな組織運営を文化的に根付かせていくには覚悟と継続が重要だとのこと。これは精神論で言っているわけではないと私は感じます。実際、一足飛びで組織や文化が変わるはずもないですし、諦めたら終わりです。うまくいかなくても、小さな変化であっても、続けることでいずれ小さな風穴は大きな穴となり、既存の組織文化を打ち破れるかもしれません。

そしてアプローチとしては組織の視点と現場の視点、両方が必要で、ある意味挟み撃ちのように変化の芽を伸ばしていかなければなりません。

現場視点ではスクラムチームで新しいサービスを立ちあげたり、本部長レベルをメンバに組み入れたスクラムを開始したり…。組織視点ではアジャイルを推進する組織を立ちあげたり、従来型の組織から価値ドリブンの組織へ再編するためにどのような価値を提供するかの言語化したり(これにインセプションデッキやピッチが有効)…

それらがかみ合い始めると、トップマネジメントと現場の協働を生み出し、トップの組織マネジメントから部署やチームの単位でのフィードバックループが周りだします。トップと現場で正しいフィードバックループを回すためにも、心理的安全性を確保が必要なので対話会などコミュニケーションを持つ仕掛けも用意していきます。

これを着実にやってきているのは本当大変だっただろうなと想像できます。
しかしそこには本当にアジャイルで会社を変えたいという気持ちがあり、それが覚悟に変わり、覚悟があるからこそ続けられるものだと感じました。


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