【近況日報特別編】2024年10月18日(金)~20日(日)「2泊3日の東京遠征で覚えていることたち」
10月18日(金)「中野」
就労継続支援B型事業所での作業を午前中で終わらせて、急いで帰宅して昼食。これから東京へ向かうのだが、その準備は前日からしている。
今回の旅の大きな目的は、優勝者に私がインタビュー出来る大喜利大会「大喜利取材杯」の第2回目を開催するためである。
随分前から告知を行い、第1回のベスト4である、フニャダキシンさん、カニさん、金庫番さんを招待し、前回同様手すり野郎さんに会場の手配などの協力をしてもらった。
当日までに、キャンセルが多数発生したり、取っていた会場が期日前投票の会場になるため、変更せざるを得なかったりと、難儀なことが続いたが、とりあえず決行は出来そうだった。
「取材杯」は19日の土曜日に行う。前日から向かう理由は2つ。当日何らかの理由で行けなくなったらまずいのと、以前MAさんにインタビューをさせてもらった際に「ナカノさん、今度東京来るなら余裕持って来てくださいよ、またご飯でも行きましょう」と声を掛けてもらっていたからである。
せっかくなので、2泊3日のスケジュールを組み、まずMAさんを誘い、その後に仲良くさせてもらっている手汗さんと東堂さんを誘って、金曜の夜に夕食を食べることになった。
13時30分過ぎに広島駅を新幹線で出発して、夕方に南阿佐ヶ谷のホテルにチェックイン。19時から中野の韓国料理屋「ソウルハウス」で夕食という段取りだった。
新幹線に乗り込むと、平日の指定席とはいえかなり混んでいて、大会用の荷物が入った大きめのキャリーケースが上の台に置けるか不安になったが、無事に置くことが出来た。
東京駅まで約4時間。タイプの違う本を2冊持って来ていたのだが、なんとなく読書する気分にもなれず、ひたすら座席に座ってボーっとしていた。
東京駅に着く。事前に調べたら、南阿佐ヶ谷駅には乗り換えが必要だと乗り換えアプリに表示されていたが、車内で改めて調べ直すと、東京メトロ丸ノ内線を使えば直通で行けることがわかったので、丸ノ内線に乗る。
駅に着いて、ホテルへ向かう。
いつの間にか反対方向を歩いていて、急いで逆戻り。
無事にチェックインを済ませて、部屋に入る。ちゃんと設備も整っていて、それなりに安かったので、もう良い旅になる予感がした。
それまでの間に、MAさんと手汗さんから「少し遅れます」との連絡が来ていた。
フロントに鍵を預けて、私も急いで中野駅に向かい、マップで調べながらソウルハウスへ向かう。
19時05分頃に店に到着。まだ他に誰もいない。
とりあえず、ウーロン茶とナムルとチヂミを頼んだ。
しばらくして、手汗さんがやってきた。
手汗さんと会うのは7月の名古屋でタッグの大会に出た以来。
そのうち、MAさんと、大喜利会を途中抜けしてきた東堂さんも合流。改めて4人で乾杯。
そこからはひたすら大喜利の話。「大喜利」という枠からはみ出さず、話す内容だけがコロコロと変化していった。
先日東堂さんが、女性限定の大会「喜羅星」に出場して、その大会のMCであるぺるともさんと警備員さんの仕切りが良かったという話を聞いた。どうやら、回答に強くツッコむのではなく、拾う感じが凄く良かったとのこと。
それを聞いて「あの二人が強くツッコむ時って、ボケが自分に向いている時だけなんで」と、知ったような口を効いてしまった。
お店からのサービスの小鉢や、チャプチェなどの料理を食べた後は、メインの焼肉へ。焼いている間も、手汗さんとMAさんは、ハイボールをハイペースで飲んでいた。東堂さんはノンアルコールだったけど、終始楽しそうだった。
私自身の大喜利の話も出来て、有難い時間だった。
22時30分頃に店を出て、お店の前で4人で集合写真を撮影し、解散。
「南阿佐ヶ谷駅近くのホテルなら、少し歩いて新中野から乗った方が近いですよ」と教えてもらったので、一緒の方面であるMAさんと新中野駅へ。
その間もMAさんは上機嫌で、「インタビューしてもらったことは嬉しかった」みたいなことをずっと言っていた。本音なら私も嬉しい。
電車に乗って、南阿佐ヶ谷駅で降りて、ホテルへ。
フロントから鍵を受け取り、部屋に戻る。
シャワーを浴びて、改めてXで明日の告知をして、就寝。
10月19日(土)「北砂」
起床。
早めに起きることが出来た。
支度をして、まずは朝食バイキングへ。
地方ではないので、名物的なものはほぼなし。
厚焼き玉子が美味しかった。
自販機でレッドブルを購入し、飲む。
泊まる部屋と同じ階に自販機があって、それが地味に助かった。
9時頃、ホワイトボードやパソコンなどが入ったキャリーケースを持ち、鍵を預けて、会場方面へ向かう。
早く到着する分には構わない。手すり野郎さんとは現地集合なので、時間を合わせる必要がない。開場時間前に砂町文化センターに着いていればいい。
東京メトロ丸ノ内線に乗って、新宿三丁目で乗り換えて、都営新宿線で西大島へ。
何度も東京には来ているが、江東区に来るのは初めてである。
西大島に到着。
砂町文化センターへは少し歩く。
会場付近までバスが出ているが、キャリーケースを持ったまま乗るのはリスクが大きい。
会場付近には商店街があって、賑わっていた。
とりあえず、「井戸端」という喫茶店に入り、ホットコーヒーを飲む。
少年漫画がテーブルの上に置いてあった記憶。
その後は、ラーメン屋(店名は失念)で食事。
小さい店内で、お腹を満たす。
濃すぎない味のスープが美味しかった。
ちょっと歩いて、砂町文化センターへ到着。
入口で、第6会議室が予約されていることを確認して、2階のベンチで休憩。
手すりさんが来るまで、小出祐介さんと南波一海さんのポッドキャスト「こんプロラジオ」を聴く。お便りを読む回。「映画や本の感想を思うように話せない」というお便りに共感するなど。
しばらくすると、出場者の一人であるコバヤシさんから、体調不良で行けませんとの連絡が。
去年もこんなことあったなと思ったのと、ものすごい焦りの両方が襲い掛かってきた。
一応再度Xで募集はしてみるものの、さすがに当日「出ます!」という人は現れないだろうと思っていた。それに、今回は「36人フルメンバーじゃないと成立しない」みたいなルールではないため、心を落ち着ける方へ考え方を変えていった。
結局誰からも連絡は来ないまま、手すり野郎さんが到着する。
受付でプロジェクターなどの機材を受け取り、持って来てくれた。
「今日はよろしくお願いします」と挨拶を交わす。
部屋を取ってある時間は13時からだが、文化センターの人が早めに開けてくれたので、こちらも早めに設営作業に取り掛かれた。ありがとうございます。
机を動かしたり、パソコンを起動させたりして、準備をする。
一通り終わって、部屋を出ると、何人か出場者の皆さんが集まっていたので、「早いですが、もう入れます」と声をかける。
次々とやってくる出場者。初めて会う人もいる。
開始時間の13時30分になったので、録音を開始して、全体に挨拶をする。
いよいよ「第2回大喜利取材杯」が始まる。
大会の内容は、優勝した金庫番さんの記事に書くとして、ここでは簡単に書かせてもらう。
前回とはルールが違うものの、前回と同じだったのは、関東の大喜利界隈の今のレベルの高さを感じて、大きな刺激をもらったこと。
同人誌にまとめて、大喜利をよく知らない人にも届けることを加味して、今時珍しいシンプルなお題を多めに用意したのだが、それでもどのお題もブロックも盛り上がって、拍手笑いの連発だった。
ちなみに、お題を作るうえで意識したのは、「ラジオ番組の大喜利コーナーで出るようなお題」。終わった後色んな人から「広いお題」「自由度が高い」と言われたのもそのせいだと思う。
優勝した金庫番さん、準優勝の魚醬アッチョンブリケさん、3位の犬ドッグさんはもちろん、他に決勝戦に上がった俺のランボルギーニさん、ささくれメーカーさん、フニャダキシンさんも面白かった。上位3人の票数は僅差だった。
色々印象的なシーンはあるけど、やっぱり決勝戦最後のお題の俺のランボルギーニさんにはふれておかなくてはいけないだろう。
本大会のルールは「自薦ベストアンサールール」と呼ばれるもので、制限時間終了後、その時間の中で自分が出した、一番自信のある答えを一つ発表して、その回答に観覧席の人が投票するというルールだった。
俺のランボルギーニさんは、それまで真面目にお題に取り組み、いつも通りのパワー回答で大ウケしていた。
しかし、本大会最後のお題のベストアンサー発表のターンで、それまで一回も出したことのない新作回答を発表し、ルールを破ったという面白さもあって、その日一番と言っていいほどの大爆笑を獲ったが、完全に反則であり、見事なまでに手すり野郎さんに「失格!!!」と言われてしまった。
当然、そのお題の俺のランボルギーニさんは、0ポイントで終わっている。
あとで本人のXを見ると「あれをやりにきた」「ベストな状況であれが出来てかなり気持ち良かった」という旨のツイートをしていた。
本人からエントリーがあった時は「大ベテランなのに若手中心の大会にエントリーして凄いな」「エントリーしてくれるならビビってないで早めにオファーすれば良かったな」「取材することになるのかな」と思ったが、そんな私がバカでした。多分本人も取材される気はないだろうし、少なくともしばらくはインタビューのオファーはしないと思う。
皆さんの力で、なんとか最後まで大会を遂行出来て、要所要所で盛り上がって、大きなトラブルもなく大会は終了。優勝の金庫番さんおめでとうございます。
想定した時間に終わることが出来たのも良かった。
片づけをして、「これからもインタビューを書いていくので、記事読んでください」みたいな挨拶をして、会場を全員で出る。すっかり暗くなっていた。
その後は、ライトオンキューさんがお店を探してくれて、からあげ定食がメインの小さいお店で少人数の打ち上げ。
デリシャストマトさんや字引きさんがいて、お題が良かったと言ってくれた。
その時は完全に疲れていて頭が回っておらず、字引きさんに「ベランダさんとの記事読んでます」と言われた時も「ありがとうございます」と返すのが精一杯だった。
今回の遠征では会えなかったけど、関東のプレイヤーであるベランダさんという方と、数か月前から「交流日記」というものを行っている。我々の会話を録音して、それを私が書き起こした、対談記事のような企画である。
字引きさんから「あれ書くの大変じゃないですか?」と聞かれた時、頭が回ってなさすぎて、吐き捨てるように「大変ですよ!」と言ってしまったのは良くなかったと今でも思う。
簡単に食事を済ませて、軽く大喜利の話をして、短時間で解散。
ホテルに戻る。
明日は、埼玉の女性の友人と上野で遊ぶ。
上野駅の「つばめグリル」という店の前に11時集合だ。
10月20日(日)「上野」
起床。
7時頃だったと思う。しっかり眠れた。
朝食バイキングへ。
昨日は売り切れていた、スクランブルエッグを迷わず取る。
自販機で缶コーヒーを買って飲む。
9時過ぎ。
忘れ物が無いか確認した後、荷物を全部持って、チェックアウトする。
南阿佐ヶ谷から、東京メトロで赤坂見附まで行って、銀座線に乗り換えて上野に向かう。
後先考えずに宿を取ったせいで、予想以上に電車移動が多くなったけど、「今、東京を旅している」というのが感じられて、それはそれで良かった。
今日遊ぶ友人は、去年の6月にネットで知り合った。
詳しくは書かないけど、お互い境遇が似ていて、距離は遠くても支え合えているかもしれないと私は思っている、関係性を大事にしたい友人だ。
最初に直接会ったのは、2023年11月の「文学フリマ東京」。LINEでのやり取りの中で、私が趣味で大喜利をしていること、そもそも趣味で大喜利をしている人がいること、私が大喜利の人にインタビューして、文章を書いていることを話していた。
その友人は、今も「大喜る人たち」を観たりとか、実際に大喜利をしたりとかはしていないけど、私を通じて大喜利の世界に興味を持ってくれて、文学フリマで「アマチュア大喜利プレイヤー列伝」の同人誌を買ってくれた。その時は、お菓子とコーヒーの差し入れを、メッセージカードと共にもらった。
2回目に会ったのは、私が今年の3月に関東に遠征した時。日曜日の大会の前日に、友人の地元のバルで食事をして、色んな話をした。
そして、今日が会うのが3回目になる。
少し早めに上野駅に着いたので、キャリーケースをコインロッカーに預けようと思ったら、全部埋まっていた。荷物を預けるためなら、いくらでもお金を払うつもりでいたのに。
仕方ないので、全部の荷物を持って、少し早めに「つばめグリル」の前に移動。
昨日途中で終わっていた「こんプロラジオ」の続きを聴く。最終的には、つんく♂の書くハロプロのグループの歌詞が凄いという話で終わっていた。
しばらくして、友人がやってくる。
3回目なので、さすがに顔も覚えている。
挨拶を交わし、つばめグリルの開店時間である11時を待つ。
開店時間になり、中に通される。
お土産を用意していたので、忘れないうちに友人に渡すと、友人からもお菓子をもらった。
注文したメニューが届いて、ぽつりぽつりと雑談をしながらハンバーグを食べる。
ここは元々友人が勧めてくれたお店で、ハンバーグはとても美味しかった。
食べ終わってからは、少し移動して、今回のメインである国立西洋美術館に向かう。私が去年「わたしたちの国立西洋美術館」というドキュメンタリー映画を観て以来、行ってみたいと思っていた場所だ。
以前「行きたいんですよね」という話をLINEですると、友人は「じゃあ行きましょう。ちょうどナカノさんが来る時期はモネ展やってますね」と返ってきた。今思えば、その時点で、会う場所は上野に決まっていた。
国立西洋美術館は、人で溢れかえっていた。
間違った言い方かもしれないけど、美術館に活気があった。
美術展でここまで盛り上がっているなんて、広島では考えられない。
回るペースもそれぞれ違うし、人も多いので、別々で絵を観ることに。
2時間後に合流することにして、受付にキャリーケースを預けて、モネの絵を観に行く。
私は去年から美術展に興味を持ち始めて、面白そうと思った美術展は、時間を見つけて行くようにしている。
まだまだ芸術の楽しみ方はつかめていないけど、モネが描く睡蓮の美しさとか、絵の色使いなど、素人なりに感動して、楽しむことが出来た。
時間があったので、常設展も観る。
こっちはこっちで興味深い作品が多かった。
変な感想かもしれないが、絵を観ることで、なんだか映画が観たくなった。
せっかくなので、グッズの列に並ぶ。
ここも混んでいる。
ポストカードと、栞を購入。
友人と合流。
美術館の中のカフェに入り、感想を言い合う。
「美術展で絵を観るペースって難しいですよね」みたいな話を共感してもらえたのが嬉しかった。
カフェでは、モンブランのケーキとコーヒーを堪能した。
ちょっと雑談をして、カフェを出る。
荷物を回収して、ちょっと歩いて街の方へ。
友人は平気だと言っていたけど、意外とたくさん歩かせることになって申し訳なかった。
街に出て、「MAGAZINES」という古着屋へ。
「東京で服を買いたい」「出来れば古着屋に行きたい」という私の願いを叶えるために、友人は付き合ってくれた。
派手な服、抑え目な服、ワンポイントがおしゃれな服など、色んな種類のデザインがあった。
その中でも、友人も褒めてくれた、バックに女の子がプリントされたパーカーを購入。攻めているデザインの服にも惹かれたけど、これくらいがちょうどいいかもなと思った。
会計の最中、友人はキャリーケースを持って外で待ってくれていた。
こういう小さな気配りをしてくれるから、本当にありがたいし、尊敬する。
この時点で確か大体16時過ぎ
これからのスケジュールとしては、上野から東京駅に移動して、18時東京発の新幹線に乗る予定だった。
ひとまず、他に街に見たいものが無いので、上野駅を散策することに。
ちょっと迷いながらも、上野駅に戻って、まずは三省堂書店に行く。
友人は、私が読書が好きと言うことも知っているが、二人で書店に行くのは今回が初めて。
色々棚を見ていく中で、友人に吉田篤弘さんの「それからはスープのことばかり考えて暮らした」という本を勧められたので、迷わず手に取る。
友人は普段から、私が観た映画を自分も観て、感想のLINEを送ってくれるので、そのお礼も込めて。
マンガのコーナーにも行く。
マンガは友人の方が詳しい。新シリーズの「あたしンち」の単行本を見つけて手に取っていた。
「現代のことも話に入っていて、あと子供たちがお母さんに優しくなってます」と、今連載中のあたしンちについて教えてもらった。
結局、私は勧められた小説と、もう2冊気になる本を買った。
その後は、雑貨屋さんを巡り、残りの時間を過ごした。
会話は不思議と途切れなかった。
とにかく、好きな異性と一緒にいる時に感じるドキドキよりも、気の合う友人と一緒にいる時に感じる居心地の良さをずっと感じていた。
売店で、新幹線の車内で食べる用のおにぎりなどを買う。
17時30分頃、解散。
「これからもお友達でいましょう」と言ってくれた。
私も同じ気持ちである。
上野から東京駅まで一駅。
余裕を持って、新幹線に乗れた。
乗ってすぐに、友人からLINEが届く。
国立西洋美術館前で撮ってもらった写真と、「今日は楽しかったです!」というメッセージが来ていた。
「写真ありがとうございます!無事に新幹線に乗れました。私も楽しかったです!」と返す。
博多まで行く新幹線だったので、寝ないようにずっとスマホを見ていた。
広島駅に着いて、電車を乗り換えて、最寄り駅へ。
23時頃に帰宅。
食事会も、大喜利大会も、友人との交流も、無事完了。
ただ、色んな刺激を受けて、疲労も溜まったため、そこから1週間抜け殻のような生活を送ることになってしまうことは、この時の私はまだ知らない。