卵サンドのこと
私がここ数日ずっと食べたいと思っているもの、
それは卵サンド。
柔らかめにゆでたゆで卵にふんだんにマヨネーズを使って、隠し味にちょっとだけお砂糖が入っていて、水にさらしたみじん切りの玉ねぎもちょっとだけ入ってる、ふわっとした卵サンド。
挽きたての黒コショウも多めに入れたい。
パンは出来ればクロワッサンがいいのだけれども、食パンでも許す。
作ればいいのよ、作れば。
この国に来てから、食べたいならば自分で作ればいい、そう思って、いろんなものを作ってきた。桜餅(道明寺のほう)まで自分で作る人生を送るなんて、想像もしてなかったわよ。
でも、なぜか卵サンドを作れない。
一つ目のハードル。
マヨネーズは日本のマヨネーズがいい。市販のマヨネーズ。大手メーカーの有名なマヨネーズ。
こちらでも手に入らないことはないけれど、超絶高級品過ぎて、とてもとても買えない。勇気を出して買ったとしても冷蔵庫に入れてたらおそらく息子が飲み干す。(実際に飲むわけじゃないですよ、飲むように食べてしまう、という意味ですよ。笑)
二つ目の引っ掛かりは、何とはなしに感じるパンを食べることに対する罪悪感。グルテンが合わない体質でも何でもないし、パンを食べるのを控えてから体調がすこぶるいいとかもないのに、パンを食べるのを我慢してしまっている私。
パンとマヨネーズなしに、卵サンドは、作れる気がしない。
かといって、売ってるわけでもないし、買って食べることもできない。
そうだ、私はずっとカスタードプリンも食べたいと思っている。
昔ながらのカラメルがちょっと苦くて、硬めのプリン。
それこそ作ればいいのよ、作れば。
売っていないわけではないけれど、望む味ではないことがわかるので買わない。
私は卵が好きなのかな。
自分が食べたいなあ、と思うものを食べる、
そういうことにもうちょっと向き合いたいけれど、
それをする気力も体力もそして財力も乏しいな、ということがちょっと寂し
い。
私が本当に食べたい種類の卵サンドやカスタードプリンが作れた時、
それは食べることよりも今の私には意味があることなのかもしれない。