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Informatics =新しい情報科学について

次世代情報戦略研究所の武器・ツールであり、探究しているもの

今回は我々が日々研究・探究している、Informaticsについてです。

インターネットが登場し、我々の生活に欠かせないものとなってから早30年近くの歳月が経とうとしています。テクノロジーも大きく進歩し、インターネット以前にはなかった様々なデバイスやサービス、仕組みなどが世の中に現れました。

「情報社会」という言葉も以前は大きく取り上げられましたが、昨今ではもはやネットで繋がっていることは当たり前の状況であり、そういった言葉すら聞かなくなって久しいのでないかと思います。

しかしながら、我々が日々扱っている「情報」というものに対しての知見や理解がどこまで進んでいるかといえば、インターネット以前と大して変わらないのではないかと思います。学校の授業では情報系の授業も増えたと聞きますが、しかし「情報の正体」「情報の本質」というものを教えられたというような話は聞きません。

我々は、この情報社会の中で「情報」がどのようにふるまうか、どのような性質を持ち、世の中に影響を与えているかを研究・探究しています。

「情報の技術」について

情報には様々な性質がありますが、よく言われる科学的・物理的な性質だけではなく、概念や構造、理解、コミュニケーション、学び、感情など、非常に様々な領域において、大きな働きをしています。

このような情報の働きを研究・探究する分野を「Informatics =情報科学」と言います。情報そのものがほぼ全ての事象に関連してしまうので、Informaticsには沢山の種類があります。例えば、

Educational Informatics =教育情報学
Social informatics =社会情報学

のような分野があります。難しいところだと、「Bioinformatics =生物情報学」という分野もあります。

「Informatics」とは?

簡単に言えば、Informaticsとは「情報的見地・領域から物事を研究・探究・アプローチする学問・技術」ということになります。

我々「次世代情報戦略研究所」とは、Informaticsを駆使した社会的アプローチをしていったり、Informaticsの考えや技術、フレームワークを社会に啓蒙していく活動をしていく団体ということになります。

一例ですが、よく耳にするDX(デジタルトランスフォーメーション)Informaticsの視点から考えると、「今ある問題に名前を付けてみる」などのアプローチがあります。(よく考えたらソシュールっぽいですね)
例えば、よくある話として問題自体が理解されていなかったり、見えづらかったり、一部の人間にしか把握できていないなど、理解や認識そのものが問題解決の妨げになっていることが、単純にソリューションを考える以上にネックとなっているケースが多々あります。

①問題があるのは意識がされていないから
②問題が分かりづらい、あることすら理解されていないことがある
③ポイントがぼやけていて取りかかれない
④ポイントがぶれているから共有できない

大抵のケースでは問題さえ整理できてしまえば、あとは手順を分解し一つずつアプローチしていくだけになります。少し違う系統の話ですが、ビッグデータ関連の扱いにおいても、各データをどのように意味付け・グルーピングしていくかが決まれば、データを価値ある形で利用できるようになります。このように、実際に解決を妨げている要因が、本来のソリューションより手前にあることは往々にしてあるわけです。

翻って簡単な例になりますが、「部長のパワハラ問題」「育児休暇が制度の不備で取得できない問題」のように名前を付けてしまえば、何がポイントで何に取り掛かればよいのかという部分は明快になります。理解や認識などが(情報)コストになっているから解決しない話というのは巷に無限に転がっています。まず誰が聞いても理解できる形にすれば、問題のポイントだけでなく責任範囲などもクリアになり、自然と解決に向かっていくようになるわけです。

これは最も簡単なフレームワーク例の一つですが、名前を付けたり、定義付けをするだけで物事が解決する方向へ向かっていく、このように情報的アプローチによって様々なことが進んだり、解決することが世の中には沢山あるんですね。このように情報の部分から価値を取り出すことを「コンセプトデザイン」と言います。
※その他、「情報量」「情報密度」「期待値」など、様々に人間の行動を規定するような情報的指標があります。それらが複雑に絡み合って我々は日々の行動を決定したり、影響を受けたりしており、それらを総じて難しい問題課題へのソリューションを作り上げていくのが大変でもあり、また面白いところだと思います。

このようなInformaticsの技術は様々な場面で力を発揮していきます。こういった取り組みはまだあまり見かけてはおりませんが、我々はInformatics=情報科学を駆使・啓蒙しながら、名前の通り未来の社会を担う「次世代」の戦略を新しく創っていく活動をやっていきたいと考えています。


実際はもっと難しい概念を扱っていたりします。対称性や相対性、エントロピーや、期待値や確率、構造・トポロジカルな視点など、理系な話だけでも多様ですが、文理関係なく様々な角度から原理的・本質的な視点で事象を読み解く力を育てる場を作っています。

Informaticsの技術は、教育社会などの諸問題にも非常に強力な効果をもたらすことがあります。特に、AI・AGIが生活に入り込んでくるような新しい社会や、この複雑・不確実な時代において、情報の性質を知り、それを理解して利用することは必須に近い技術になる可能性が高いです。
そういった時代に、新しい方法論を提供し、ソリューションを生み出していくということを目指して活動していきます。


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