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子育て、今思えば……。なぜ子供がその話をしてくれたのか考えて、一呼吸

先日、息子が大学から帰ってくるやいなや、「ねえねえ、これカッコよくない?」とボールペンを見せてきました。渋めの落ち着いた色で、英語で大学名が入っているボールペンです。
息子は続けて、「今日筆箱忘れてさ、生協にペン買いに行ってこれ見つけた。カッコいいでしょ?」と、普段のしらーっとした雰囲気に比べるとだいぶ気分よさげに言っています。

一呼吸おいて、「へえ、いいじゃん」と答えながら〝危なかった〟と内心思いました。もう少しで反射的に「なんで学校行くのに筆箱忘れてんの?」「なんでちゃんと準備しないの?」と非難がましい言葉が出てしまうところでした。(もう大学生なんだから放っておけ、と思いつつも……)

息子が言いたかったのは、「思いがけずカッコいいペンを見つけて手に入れた」ことであって、筆箱を忘れたことではない。大袈裟に言えばペンがうれしかった喜びをせっかく共有しようとしてくれたのに、そこで忘れ物を非難されたらめちゃくちゃいやですよね。

思えば彼が小さい頃は、結構こんなことをしてしまっていました。
「教科書を忘れて隣の子に見せてもらったら、その子が教科書にしていた落書きが超上手で面白かった!」と息子が楽しそうに言えば、「面白いって、どんな落書きだったの?」と聞く前に、「なんで教科書忘れたの?!」と言ってしまう。
「プリントなくしたから探してたら(家で)、前からなくなっちゃってた大事なカード見つけた!」と息子がうれしそうに言えば、「あのカード見つかったの? 良かったね!」という前に、「プリントなくしたの? 大丈夫なの?」と言ってしまう。

こういうことが続くと、やはり子供もいいことがあってもあまり話してくれなかったように思います。せっかく楽しい話や自慢話をしたいのに、親が違う部分に反応して非難めいたことを言いつづけたら、子供だって「話さない方がいいか。またうるさいし」と思ってしまいますよね。

だから子供が何か話してくれたら、その中に「え?」と思うことがあっても、一呼吸おいて「なんでこの話してくれたのかな?」と考えてみるのは有益だと思います。怒られる要素が含まれていたとしても、親に伝えて一緒に喜んだり面白がったりしてほしいことがたぶんあったはずなので。

私もいまだに反射的反応をしそうになり、気をつけています。
というか、息子が大学生になってもそういうことを思ってしまう自分にちょっとあきれています……


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