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久々に風邪をひいて、「強者の論理」に気づいた
私、体が丈夫です。しかも性格が小心・慎重派なので手洗い・うがい・マスクは欠かさず、コロナにもかからず、こまできました。まさに「風邪一つひかない」タイプです。
しかしこの年末、風邪を引きました。熱が全く出なかったのでおそらくコロナやインフルエンザではなく、最初喉が痛くなって、次に洟が出て、なんとなくだるい日が続いて、いつのまにか終わる……という感じです。
「風邪ひいた」とわかるような風邪をひいたのはおそらく7,8年ぶり。今回超久々に自分が「ちょっとつらい」状態になって、大袈裟ですが「ああ、私は今まで知らぬ間に強者の論理で動いていたんだ」と気づきました。
最初に風邪をひいたのは息子でした。「喉がやばい感じ」と言い出し、「コロナ!? インフル⁉」と警戒しましたが熱も出ず、休むほどじゃないと言ってマスクをして学校もバイトも行っていたので、まあ良かったと思ったら、自分がうつりました。ほぼ同じ症状で、同じ経過。
そうしたら、地味につらかった……熱もないし咳も出ない。でも、ふだんとは明らかに違うだるさ。動けないことはない、「大丈夫?」と聞かれたら「大丈夫」と答えるしかない程度の具合悪さ。
ああ、私はこういう感じを完全に忘れていて、強者の行動を取っていた、とその時思いました。
先に風邪を引いた息子に対して、「喉が痛い? いつから? どれくらい?」「熱は何度?」「他には? 咳は?」とまず尋問。毎朝起きると「昨日より良くなった? 悪化した?」と尋ね、学校から帰れば「まだだるいの? どれくらいつらいの?」と説明を求める。
もちろん息子ははっきりした返事などしないから(というか、できるわけない)、ひそかにイライラしていました。
今思うとひどい……。でも、心配している、配慮している、つもりだったんです。症状を説明してくれれば、何か対処できると思って。
長らく風邪もひいていなかった私は、「言葉にして説明できない具合の悪さ」を忘れていました。とりあえず悪くはなっていないから回復を待つしかない、どこがつらいわけでもないけど、なんとなくだるくて動きたくない状態、を想像できませんでした。
今回そういう状態になったことで、大掃除もろくにできず、いくつかの用事は先延ばしになりました。昔ならそれにもいらだったと思うけれど、「まあ、こんな状態のときは仕方ないな」と思えたのは年の功? 成長?
体も心も、説明のしにくい不調な状態があること。
自分がそうでない時には、人のそういうつらさを想像するのが難しいこと。
だから「自分は強者の論理で考えているのかもしれない」という視点を忘れないでおくこと。
――これが、この年末の風邪からの学びでした!