『大怪獣のあとしまつ』ー「最初からそうしろよ!」とのツッコミの是非
※2024/10/2 「空想法律読本2」からの引用追記箇所を抜粋別記事化に伴い削除
「禍威獣ガボラの死体を倒したその場で持ち去ったシン・ウルトラマンこそ“シン・大怪獣のあとしまつ”だ(笑)」的揶揄を目にするたびに、「うるせぇ〜、初代ウルトラマン自身はそれこそ一体の死体も片付けてないやろが」と憤っていたが、よくよく考えると自分でも論点がズレてることにあらためて思い至る。
それこそ端から「最初からそうしろよ!」とツッコませるためのオチなので、実際観客のその殆どから「最初からそうしろよ!」との感想を引き出しているわけで、その狙いについてはほぼ成功していて、構成的に間違ってはいない。ただ、面白いと思った人よりふざけるな!💢と思った人のほうが圧倒的に多かった模様。
それが面白いか滑り倒しているか等の各々の観客がどう咀嚼したかはまた論点が別の話で、肯定的であれ否定的であれ少なくともオチのこの構造は理解したうえで感想を述べてる人は読解力があるのだろうし、オチが間違ってると本気で「最初からそうしろよ!💢」と糾弾してたり「シン・ウルトラマンのほうがキッチリ後始末している」と捉えているのは、この作品の話の構造の理解には及んでいないんでないだろかとは思ってる。