母の介護施設ライフ~初めての「トラブル」と「母の品格」
95歳の母(要介護1)が、介護施設に入所して、4か月が過ぎた。
入所してすぐに「水虫」になってしまい、施設の看護師さんが、入浴が無い無い日は、「足浴」をしてくれて、皮膚科で頂いた「薬」をしっかり塗ってくれるため、すっかり良くなった。
そのお陰で、先日、母をいつもの「皮膚科クリニック」へ連れていき、それが最後の受診となった。
ドキドキしながらの「施設生活」が始まり、きっと、母の「免疫力」が低下して、「水虫感染」が起こったのでは~と思っている。
だいぶ慣れてきて、もう、余計な緊張もせず、穏やかに過ごしているはず…と思っていた。
が・・
ちょっとした「トラブル」を抱えていた。
同じフロア―の母と同じ歳の、この施設ではちょっと先輩にあたる方が、
断っても、
断っても、
母に世話をやいてくるのが、うっとうしいらしい。
「食事の時間」になると、迎えに来たり、
移動する時、母の「手提げ」を勝手に持ったり、
ノックもせずに、部屋に、入ってきたり、
しかも、夕食後、夜、
「ここの食事だけだと足りないでしょ~」と言って、お豆腐(冷や奴的な‥)や、「トマト」のカットやらを、母の部屋まで持ってくるというのだ。
娘さんが、施設の近所に住んでいて、毎日のように「差し入れ」が来るらしい。
でも、でも、
ここの「施設」は、原則として「生もの」の差し入れは、NGなはず~。
そして、その人が、「入所者」や「スタッフの方」の「うわさ話」しかしない。
長年、地元で「民生委員」をやってきた母は、守秘義務が、無意識に染みついている。だから、「噂話」は、しない。
とにかく、その人が、いろいろと、めんどくさい。
母にとって、一番イヤなのは、
母の事を「名前」では呼ばず「あんた」と、云われる事なのだ。
母は、ちゃんと「名前」で、その人の事を呼ぶ。
よっぽど、私も、「あんた」って、言ってやろうかと思うの~!
そう母が言ったので、
「相手の次元に、自分を下げるのは、やめなよ~」と、私は言った。
おそらく、穏やかな母の口調では、感じ取れないぐらい、
本人は、かなり「辛い」ようだ。
私は、「ケアマネさん」に、母の部屋に来てもらい、事情を話をした。
その後も、母は、自分から「ケアマネさん」に相談に行き、その方の、人格を否定するつもりはないけれど、困っている事を、自ら語った。
この施設では、1階にある「大食堂」は、どちらかと云うと、車椅子の方や、食事に「介助」が必要な人達用で、母のように、食事が自分で出来る入居者は、部屋のあるフロアーの「小食堂」で、食事をとる。
母は、ケアマネさんに「1階の食堂」まで、降りますから、その人と顔を合わすことなく食事ができるようにして欲しいと、お願いした。
数日後、母に話を聞くと、母は、そのままで、その人が、別のフロアーの「小食堂」に動くことになったらしい。
ケアマネさんからは、「部屋の鍵を掛けるのは、自由ですから」と言われて、勝手にドアを開けられないように、母は、自分の部屋のドアの「鍵」を日中、かけるようになった。
突然、「食事の場所」が移動になって、その人は、母に「不安」な思いを話した。
母は、「何も分からないわ~」と、しらばくれながら、
「そんなに心配しなくても大丈夫よ、元気出して!」と、手を握って、励ましてあげたらしい。
すると、その人は、笑顔で「手」を握り返したそうだ。
そんなことするから、「仲良くしたい」って、思われちゃうんだよ~
母は、嫌な人に「やめてっ!」と強く言うことが、絶対できない。
そっけない態度で、無視することもできない。
しかし、それが「母の品格」なのかもしれない。
こんな方と関わるのって「95年生きてきて、初めてよ~」と、母が云った。
母の「人生の学び」は、まだまだ続く…
人生95年目にして、新しい環境で、新し経験をしている母は、絶対ボケないと思った。