見出し画像

100キロクロスカントリー大会での事故

レース

中国甘粛省白銀市で今月22日に開催された100キロクロスカントリー大会で、天候の急変により参加者が21人亡くなったというニュースを知りました。クロスカントリーやウルトラマラソンには興味があったので、改めてその過酷さを感じました。

事故はコースの20~31㎞地点の標高の高い場所で起こったようです。私も登山が好きでたまに行くのですが、登山を最初始めたときに装備について勉強をしました。標高は100m上がるごとに気温が0.6℃下がります。風や天候の変化があるとさらに低下していきます。山の事故で多いのは、転倒、滑落もありますが、低体温症もあります。そのため、登山では基本的にビバークするためのツェルトや雨具の装備が必要になってきます。


しかし、トレイルランニングなどでは走る必要性がある為、基本そうしたビバーク装備は省かれているのではないかと思います。ただ、100kmを超えるクロスカントリーレースやウルトラレースなどでは、必要最低限のビバークの装備をザックに詰めて走っています。この重量を軽くしつつも、いかに最低限の安全を確保し、かつ長いレースを休憩を含めて、どう走るかがレースの醍醐味です。レースの前からすでにレースが始まっているとも言えます。

また、レースによって場所が砂漠であったり、高山であったり、雪の平原であったりと人が生存するだけでも大変な環境を選んでいるレースもあります。私も登山で日本で2番目に標高の高い北岳の山小屋に泊まったことがあります。天候の悪い日だったこともありますが、森林限界で木も生えていない高山の上で、雨や風、霧が充満し前が見えないくらいの環境で、こうしてこころ穏やかな気持ちでいられるのは山小屋の中にいるからだなと思いました。たたきつける雨の音を聞いていて、このまま外で遭難したら生きてはいられないだろうとつくづく思ったものです。

人間の限界に挑戦

動物を死に追いやるのは、暑さよりも寒さのほうが多いと思います。暑いときは日陰で休めばやり過ごすことが出来るし、動物もよく見れば暑い日は必ず日陰にいたりします。でも、恐竜が絶滅したように寒さには耐えられません。人間は服を着ることや火を使うことで寒さを克服できました。でも、レースでは重い荷物を持てないので、防寒対策はとても頭を悩ますだろうと思います。

でも、何かの本で読んだのですが、こんなにも長い距離を走れるようになったのは人間だけだそうです。移動することへの目的意識なども関係ありそうですが、人間が長く走れる理由は体毛が無くなったからだそうです。体毛があると体温のコントロールが難しいため、長くは走れないのだそうです。なんだか、防寒の話とは矛盾しているようですが、こうしたレースではこの重要な矛盾についても考える必要がありそうですね。

NHKでグレートレースという番組がありますが、それぞれのレース出場者にクローズアップし意気込みや走る理由、過酷さ心理状態などがよく伝わってきます。とても好きな番組です。

また、この前激レアさんを見ていたらやはりウルトラレースに出ている方が出演していました。普段からものすごい過酷なトレーニングを課しているようです。

その他、ウルトラレースについてよくわかるサイトがあったのでリンク張っておきます。

マラソンを含め、レースに出て人生変わったという人が多いですね。過酷な環境への適応、恐怖の克服、自分との対話、レース後の達成感。そうした、自分との戦いで見えてくるものが何かあるのかもしれません。もし新しく視界が開けるのならば、こうしたレースに自分も一度は出てみたいなと漠然と思っています。

それでは。







よろしければサポートをお願いいたします。いただいたサポートは、活動費として有効に活用させていただきます。