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書籍紹介 板野肯三『地球人のための超植物入門』

 本書では、植物が単なる生物学的存在を超え、地球上の精神性とどのように結びついているかを深掘りしています。著者は植物学者としての専門知識を活かし、植物が持つ独自の「心」と「魂」を探求し、それが人間と地球の健康にどのように影響を与えているかを論じています。

「そして、地球の植物の魂は、みんな大元の魂と繋がっています。ですから、路傍の雑草であっても、必要があれば、大元の魂が一瞬でその場所に飛んでそれが、植物が地球の上ではみんな結びついているということの本来の意味なのです。そういう意味で、私たちの中にも、命が宿っているということを知ってほしいと思います。」

出所:本書(P26)

 この引用は、植物が単なる物質的存在ではなく、全てが繋がった大きな生命体の一部であることを示唆しています。植物が持つこのような深い霊的次元は、植物が地球のエネルギーとどのように調和しているかを理解するのに重要です。
 植物が生態系において果たす役割と、それが持つ霊的な次元について、著者は以下のように述べています。

 同じ地球で生きる植物が、場所、場所において、独自の個性を持った共生体になることが、非常に調和度の高い状態である。そうなることで、個々の植物も強い生命力を持つようになり、このことが、地球からのエネルギーを受け取る力を強くするのだと思う。逆に、その自然のエネルギーのバランスが崩れた時に、花粉の大量放出などの不調和な現象が起きてくるということなのではないだろうか。

出所:本書(P159)

 ここでは、植物が地球とどのように密接に結びついているか、そしてそれはバランスの上に成り立っていることを示しています。植物の環境適応能力とその進化が、人間の文化や科学にどのように影響を与えてきたかについても詳しく解説されています。例えば、トマトや稲のような作物がどのようにして人間の農業技術と共進化し、その過程で示される生物学的、霊的側面の相互作用が明らかにされています。

ディープネイチャーという言い方をすることもあるが、自然の深さも大事な要素であり、人工的な植生や、植林された樹木に比べると、天然の樹木には次元の違う力と迫力がある。 都会化されたライトネイチャーは、自然の癒しという意味では力が弱い。これは、現代人が生活の利便性を追求するあまり、自然の持つ命の側面を軽視してきた結果、自然が形骸化しているところからきている。

出所:本書(P33)

 この指摘は、自然との深い繋がりが如何に人間にとって重要かを再確認するものです。
 以上、本書は植物と人間の関係の考え直しや地球との共生の進め方を考えるための手助けとなるでしょう。


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