富士登山と富士山クラブ
こんにちは、コトコです。2022年の夏は皆さんいかがお過ごしだったでしょうか。今回は昨年に引き続き富士登山を行ったため、そちらについてご報告します。
コロナの前から計画していた富士登山、2020年は富士山自体が一般の登山ができない状態でしたので断念しましたが、2021年も2022年もコロナ禍の制限はあるものの登山自体は可能でした。ある意味普段より空いていて山小屋のスペースも広かった(以前を知らないのですが、滞在人数を絞っていたためそうなるそうです)ため、山小屋泊も初体験だった私にはポジティブに作用しました。
2021年に無事初登頂できご来光も拝めたことでいわゆるBucket Listは達成されたのですが、2022年の今年は別のルートで同様に登頂してきました。実は前回は少しでも荷物を減らそうと食べ物を減らしてしまい、軽くいわゆる「シャリバテ」と呼ばれるハンガーノック状態になってしまって仲間に迷惑をかけてしまったり、ご来光は見れたものの山頂では雨風が結構激しかったりでした。山なので天候はしょうがないのですが、一回頑張れたなら今年もということで、別ルートから登り、やり残したお鉢巡りと呼ばれるハイキングをしたりすべく再チャレンジすることにしたのです。
登山に際して特に注意しなければいけないのは、自然を楽しみに行くということはまた、自然の状態を維持すること、環境の保全が必須だということです。環境の破壊につながるようなことは全て避けなければなりません。登山でそこそこ知られる山にはお手洗いが設置されていたり、登山道が整えられていたり、標識があったりします。すべて人の手が入って費用をかけて安全に登山を楽しめるように環境が維持されているのです。そのため、ゴミはもちろんすべて持ち帰ることは前提ですし、持ち帰れない排せつ物の処理についても特別の配慮がなされていて、利用は有償のこともあります。特に富士山は日本一高い山、その美しさ、世界遺産であること等から日本を代表する観光地の一つでもあるため入山の際には任意ではありますが、世界遺産保全金の納付を求められます。
それでもなお、富士山のゴミはたびたび問題になっています。
富士山のゴミ拾いでは富士山クラブさんが活動をしてくださっています。ちょうど、今回の登山時に秩父宮記念第47回富士登山駅伝競走大会が開かれたのですが、事前の練習会で参加者の方達がゴミ拾いをされたことを参加者の方から聞く機会があったので、今回の登山に際し多少なりとも協力できないかと思い富士山クラブさんにご連絡させていただきました。
下山時にごみ拾いをしながら下山することを前提に、やり取りの結果専用ゴミ袋の使用の許可と拾ったごみの回収(持参した自分のゴミは家庭ごみとして持ち帰って自分で処理しますが、拾ったごみも下山後家まで持ち帰るとなると、量によっては分別や処理に困難が伴う場合もあります。専用ごみ袋であればそれらの処理を引き受けられるとのこと)をお願いできることになって、後は肝心のゴミ袋の受け渡しをいつ行うかというところまで来たのですが、なんと私の手違いでやり取りが出発ぎりぎりになってしまいました。痛恨の極みで、大変残念でしたが、自主的にゴミ拾いを心掛けながら下山をする(自分の持参したごみを入れる袋に入る限度で拾える限りゴミを回収)というスタイルに変更し、仲間たちと下山することになりました、タイミングは大事です(涙)。
ルートのせいか、少し前に練習会ので方達がすでに頑張ってくださった成果なのか、疲労で(それなりには疲れます)余裕がなく視野が狭くなっていたのか、実際にはあまりごみはなかった印象で、無事下山し、自分のゴミと拾ったごみをすべて持ち帰り、2022年の富士登山は終了しました!ちなみに、もちろん景色も楽しみ下山後の打ち上げも楽しみました!
私は、登山は大変なこともあるけれどそれも含めて自然の雄大さに触れ、生き物としてのちっぽけな自分を再認識して自分もその一部なのだと謙虚な気持ちになれる素晴らしい体験だと思っています。
なので、登山やハイキングが好きな皆さんには、私からもぜひその環境の保護に努めるべく少しの努力をしていただけたらなと思っています。
もちろん、まずは安全で楽しい登山が前提ですが、環境保全活動への協力金のお支払いと、個人レベルではごみを出さないなどルールを守ること、そして、どうしても風で飛ばされたりなどしてゴミが出てしまうこともあると思いますのでそんなゴミも一緒にできる範囲で連れて帰るもう一歩の努力を追加してくだされば幸いです。
特に企業やサークルなどそれなりのサイズで富士山にグループ登山をする場合、登って下りるだけでなくもう一つ社会貢献になる活動をプラスしてみてはいかがでしょうか。そのような場合に役立つ活動も富士山クラブさんでは多数用意しておられます。そのパッケージにあてはまらなくても、志が同じなら協力が得られることもあります。
当協会も「無理せずできる範囲で」が活動方針ですが、そんな個人や団体ををサポートしてくださる方達や団体も存在します。志があってもやり方がわからないことは多いと思います。専門家とはそういうときのために存在しますし、イノベーションのおかげでそういった情報へのアクセスもやり取りも容易にかつ安価になりました。
美しい自然環境を次世代に手渡すのは私たちの責務です。楽しいことに加えて、もう一歩何かできることをやることで私達自身もより豊かな人生を送れるのではないかと思っています。