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アイディアのタネはその辺に転がっている話と融合について。

さっきTwitterを見ていたら面白い記事を発見。


FXでたまたま大もうけした個人事業主「ミチナガ国王(自称)」が、あとで支払う税金のことを忘れて貯金を使い果たし、魔王「コクゼー」の差し押さえから逃れようと勇者「ゼイリシ」にすがる、恐ろしくシビアな前提から物語は始まります。

要はゲームの中で確定申告が学べるってことらしい。毎年確定申告を頼まれるから、リリースされたらやってみよう。普通に面白そうやしね。

こういう発想ができれば、アイディアは無限に出てくるんやろうなぁと。


確定申告という難しくてイメージの湧きにくいものを、RPGゲームという分かりやすい世界観の中に落とし込むことで、確定申告について学んでいるんやけど、そうだと感じさせないような工夫がされているように思う。



プレイヤーはゼイリシとして、確定申告やコクゼーの税務調査へ対応することに。プレイ中は「イータックスの魔法を使えばダンジョン(税務署)に行かなくても申告(バトル)ができる」「家族を扶養(パーティ)に入れると控除が受けられる」など、税の知識を遊びながら学べます。


税の世界とRPGの世界を見事に融合させ、1つの物語が生み出されている。

ダンジョン=税務署、申告=バトル、扶養=パーティ

という風に分かりやすい言葉へ置き換えられているのが、個人的に良い施策だなと。



単語の置き換えや構造の置き換えは非常に便利→自分に馴染みのあるもので例えられると理解しやすいから。よく分からないとか理解できない状態になるのは、自分の世界と馴染みがないから。いわば距離が遠すぎるが故に起こってしまう現象。

それならば、何らかの共通点を見出して2つの世界を繋げてやればいい。



記事の中にある、

『ファンタジーと生々しい現実が入り混じったゲーム』

という表現にもヒントが隠されている。

本来であれば、ファンタジーに生々しい現実は混ざっていない。ディズニーランドの中で現実を見せられたら、せっかくの夢の国が台無しになってしまう。



王道なコンセプトを極めるのも1つの戦略やけど、今回のように本来は混ざり合わないであろうもの同士を融合するのも、アイディアを生み出すには重要なのかもしれへんね。

すでに成立している世界に他の要素をぶっ込んで秩序を一旦破壊し、新しい世界を再構築する。


壊した先に何か新しいものが待っているのではないか。壊すことにビビらないこと。怖がるのではなく、「この先にどんなものが待っているのか。どんなものが生まれるのか」というワクワク感を持つこと。


一般的に見れば不純物に見えるものも、視座の高い人からすれば新しい世界を作るマテリアルに見えているから。そういうものに気づける人と、そうでない人の間には大きな溝がある。


文章を書いてて思い出したけど、「萌え擬人化」という創作物も非常に面白い。

刀剣乱舞やけものフレンズ、艦これやウマ娘などがこれに当たる。

元々人間でないものに人間という枠組みを融合することで、これらの新しい作品が生まれた。名刀や軍艦、競走馬などはそれ単体だとそこまで認知されていないことが多い。

けれどそれらにイケメンや美女という、


誰しもが憧れを持ったり好意を寄せる属性


を付加することにより、萌え擬人化のモデルとなったものにもブームが引火する。もちろん賛否両論はあるやろうけど、トレンドやブームになっているということは、一定数以上の人が受け入れたという証拠。


でも一昔前であれば名刀をイケメン化したり、競走馬を可愛くしたりするなんて発想自体がなかったと思う。萌え擬人化というのは、言わば誰も到達していない未開の地だったわけやね。


そこにビジネスチャンスを見出した現代のパイオニアたちが、莫大な恩恵を受けている。結局これもすでにある世界に、異色の要素を融合させて生まれた産物。

決して、人類が全く知らない何かを生み出したわけではない。


すでにある世界をそのまま捉えて終わるのではなく、どうすれば新しいルートを開拓できるのかを思考してみると、まだ見ぬ境地への扉が現れるかも。

ではではまた。




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