エッセイや生き方本は「他人のゲームソフトの攻略本」
自由な形式で、気軽に自分の意見などを述べた散文。随筆。随想。
心に浮かんだ事、見聞きした事などを筆にまかせて書いた文章。そういう文体の作品。
エッセイとはそういう意味だそうです。
人となりが分かるため、有名人のエッセイは売れるし、大きい共感を得る時もあります。
エッセイでは時に、「こういう時にこうしたほうがいい」などの方法論が書いてあることもあります。
また、巷には「こうやって生きたほうがいい」と説く、いわゆる「人生の生き方」本がたくさんあります。
あなたが、その人みたいになりたい。と思ったときに、エッセイや生き方本に書いてあることをそのまま実行すればいいのでしょうか。
ビートたけしみたいになりたい。HIKAKINみたいになりたい。堀江貴文みたいになりたい。
そう思ったとき、その方のエッセイや生き方本を読んで、そのまま実行すれば、その人になれるのでしょうか。
残念ながら、なれません。
エッセイや生き方本は所詮「他人のゲームソフトの攻略本」なのです。あなたとビートたけしさんとはゲームの機体が違います。ということは、全く同じゲームソフトにはならないのです。
ドラゴンクエストのキメラと他のRPGシリーズのキメラでは、弱点が異なります。
ファイナルファンタジーのポーションと他のRPGシリーズのポーションでは効き目が違います。
ビートたけしさんのエッセイという攻略本があるとします。ビートたけしさんのゲームソフトでは攻略本通りやれば攻略できますが、状況や設定が異なるあなたのゲームソフトではビートたけしさんのゲームの攻略本通りにやっても攻略できません。
しかし、ありがたいことに、異なるゲームソフトでも、共通の敵が出てくることもあるし、共通のアイテムや装備が出てくることもあります。似ている敵やアイテム、装備が出てくることもあります。
ということは、他のゲームの攻略本だとしても、活用できる可能性があるということです。
ある敵を倒そう、と思ったときに、まったく情報がない状態で戦うのと、「あのゲームではこれが弱点だったな」と知っている状態で戦うのでは、スタートラインが全然異なります。
往々にして、後者の方が早く敵の弱点を見つけることができます。
ですが、それが時に足かせになることもあります。
「外見や名前だけ似ている」場合、判断を誤るからです。
例えば、他のゲームで見たことがある名前の敵が出てきた時に、「あのゲームではこれが弱点だったな」と思い込みすぎて、その攻撃ばかりを続けてしまうことがあります。攻撃が一切効いていないのに「弱点だ」と思い込んで続けてしまうことがあります。
大切なことは、エッセイや生き方本は「1つの方法論」として捉えることだと思います。
何か得体の知れないことをする時、最初のとっかかりとして試してみる。
壁にぶつかり、どうしても解決できない時に試してみる。
いつも同じ方法でやっていたことを効率化するために試してみる。
そうやって使っていくと、あなたは「新しい技」を覚えたり、「新しいアイテムや装備」を手に入れることができます。
ただし、試した後にちゃんと結果を確認しましょう。
新しい技だとしたら、ちゃんと相手に効果があったのか。
新しい装備だったら、どのステータスが上がって、どのステータスは下がったのか。
新しいアイテムだったら、どのような効果があったのか。
盲信せずに、結果を確認することで、自分のゲームソフトに活かしていくことができます。