「姫」に戦いを求めない~結婚するならフローラか、ビアンカか問題~

大富豪の娘、フローラ。
主人公の幼馴染、ビアンカ。

ドラゴンクエスト5で、ユーザーが悩みに悩む、どちらと結婚するかというイベント。DS版だと、ここにフローラの姉であるデボラまで加わり、さらに頭を悩ませることになります。

実際、私もプレイする度に悩んでは、結婚前にデータを別の冒険の書に記録(※)して、まずフローラを選んでいました。
(※・・・ドラゴンクエスト5は3つまで冒険の書が記録できる)

現実においても、結婚は1つの大きなイベントです。

離婚というイベントが昔ほど抵抗がなくなったため、「ノリで入籍したらええやん」という歌(※)があるほど、昔より気楽に結婚する人も増えてきました。
(※・・・ヤバイTシャツ屋さん「ハッピーウェディング前ソング」。キスと入籍を煽ってノリで入籍させる曲)

その結婚相手の選び方を、RPG的に考察してみます。

RPGで結婚する相手は「姫」タイプと「仲間」タイプに分かれると思います。

「姫」タイプは一緒に冒険したり、戦ったりすることはありませんが、様々な援助を受けることができます。ゲームでいけば、金銭やアイテムの援助がある。無償の愛を受ける。冒険に必要な様々な情報が手に入る・・・など。

「仲間」タイプはその逆で、様々な援助はありませんが、一緒に戦ってくれます。パーティーさえ変わらなければ、ラスボスとだって戦います。

まれではありますが、戦う姫もいます。この場合、両タイプの効果を得ることができます。

現実も、実は同じではないでしょうか?

自分の最終目標のために、一緒に戦ってくれる人もいる。

一緒には戦わないけど、影で支えてくれている人もいる。

「姫」タイプになる人もいれば、「仲間」タイプになる人もいます。

自分の結婚相手は「仲間」タイプがいい!と思っているのに、「姫」タイプの人と結婚して、「仲間」タイプを求めると、最終的に離婚という選択になるのだと思います。
「仲間」タイプは援助はできないし、「姫」タイプは一緒に戦うことができません。
違うタイプの効果を求めることはできないのです。

そもそも結婚しようとしている人がどちらのタイプなのか考えると、結婚して上手くいくかどうか、ある程度の想像がつきます。

当然ですが、結婚すれば、その人のイベントも背負うことになります。
誰かと一緒にいる。ということは、必須イベントフラグが増える。ということです。

姫はさらわれるし、仲間に襲いかかる敵は振り払う。RPGにおいての宿命です。
相手のメインイベントをこなさなければ、相手はいなくなります。
主人公のあなたは、結婚相手を守ることができるでしょうか。

結婚相手が「仲間」タイプだとした場合、その職業にもいろいろ種類があります。
当然、職業によってできることは変わります。

きっと、戦士タイプもいるでしょう。僧侶タイプもいるでしょう。遊人タイプもいると思 います。

大切なことは「相手にないものを無理に求めない」ということです。

戦士に全回復の魔法を求めても、できないことが多いです。
僧侶に一撃で敵を倒せといっても、倒せないことが多いです。

そうなると、お互いに不満がたまります。

「どうして回復魔法が使えないんだ」という不満と、
「できないことはできるわけがない」という不満。

それが、結果的に離婚につながっていきます。

逆に、「この人と結婚したい!」という場合は、相手が何を求めているかを考える必要があります。
支援をして欲しいのか、一緒に戦って欲しいのか。
一緒に戦うなら、どのような役割を自分に望んでいるのか。

当然ですが、求めているものがなくなっていくものであれば、いつかはすれ違っていきます。お金目的であれば、お金が無くなった時点で別れることになりますし、外見が目的なら、その外見が劣化した時点で別れることになります。
長く一緒にいたいのであれば、お互いに求めていることを満たせるように、保ち続けることが必要です。

個人的には塩谷舞(@ciotan)さんの「結婚とは『戦うためのチームを組む』」という意見が好きです。

仲間も1人の人間です。自分の分身ではありません。

時に、思い通りに行動してくれないこともあるでしょう。
しかし、一緒にいることでたくさんのピンチを切り抜けることもできます。

自分は相手に何を求めて、相手は自分に何を求めるのか。
一緒にいるにはギブアンドテイクが不可欠です。
もらいすぎている人は渡すことを、渡し過ぎている人はもらうことを、少しだけ考えてみるといいのではないでしょうか。

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