「エモい」しか使えないのか「エモい」も使えるのか~装備は効果を選んで使う2~
あなたは最強の武器を「効果的だから」使っていますか?
それとも「最強だから」使っていますか?
感情が強く動かされた時に使われる「エモい」という言葉。
その「エモい」は感性も語彙力も低下させる。
という意見が議論を呼んでいます。
「ヤバい」という言葉が出てきた時も、同じ意見が出ました。
様々なものを一言で表すことができる「ヤバい」や「エモい」。
便利でキャッチーな言葉なので、多くの人が使用しています。
「エモい」は感性も語彙力も低下させるのか。
それは、使い方によるのではないのでしょうか。
「エモい」しか使えないのか、選んで「エモい」を使ったのか、では雲泥の差があります。
例えば、友達と話している中で歌詞を褒めるとして、以下の3種類ではどうでしょうか。
この曲の歌詞はいい。
この曲の歌詞は感動した。
この曲の歌詞はエモい。
ちなみにこの他には具体的な部分を上げて褒めるというパターンもありますが、長い文章は相手を置き去りにしていくだけです。
「いい」だけではあまりに淡白ですし、「感動した」では少し心を動かされた感じが薄い気もします。
たしかに、「ヤバい」や「エモい」は少しバカっぽく見える部分があります。
しかし、人は本当に感動した時に言葉を失います。
言葉を失った結果、「ヤバい」や「エモい」を使う。
この流れを考えれば、正解だとも言えます。
SNSはその場の空気を発信することが多く、その瞬間を発信するために言葉にできない状況ですら、言葉にする必要があります。その結果、「ヤバい」や「エモい」などの言葉が生まれたのではないでしょうか。
実際、発信者たちはそれを長年残そうとは考えていません。だからこそ、細かい意味よりも空気感を大切にした「ヤバい」や「エモい」が多用されます。
同じ状況はスマートフォンにも起こっています。
カメラ機能だけではなく、電卓機能や方位磁針機能、懐中電灯機能など、様々な機能が増えて、「スマートフォンしか使わない」人が増えています。
しかし、使い方や状況に応じてスマートフォンではなく「カメラ」や「電卓」など、実物を使うという選択ができるだけで、よりよい活動ができることがあります。
何事においても「それしか使えない」のか「それも使える」のかで大きく差があります。
RPGでも「最強の装備しか使えない」のか「最強の装備も使える」のかで、攻略の難易度は大きく変わります。
新しいものが出てきたとき、あなたは「それしか使えないようになる」のか「それも使えるようになる」のか。どちらでしょうか。