「選ばれた人間」なんていない~RPG主人公論~

「選ばれた人間」だから、世界を平和にできる。
あなたもそう思っているのではないでしょうか。

どこかの国の王子。伝説の勇者の子孫。神様に選ばれた子。

RPGの主人公は、ゲームを進めていると、どこかで自分の生い立ちを知ります。
しかし、それは「きっかけ」にしか過ぎないのです。

どんな主人公も、最初から世界を平和にできるわけではありません。
最初の町を出た瞬間、出てきた敵すら倒せないことはたくさんあります。
さまざまな戦いを経て、経験を積むことで強くなっていきます。

それだけではありません。
必要な情報を集めながら、しっかりと装備を整え、必要なアイテムを揃えて、ラスボスを倒す準備をします。

同時に、戦いを重ねることで「戦略」を考えます。どう戦うと勝てるのか、勝ちパターンを作っていきます。

最初の街を出てまっすぐラスボスに挑むことはできません。
初めてプレイするゲームで、いきなりラスボスと戦っても、勝てる確率は0%に近いでしょう。

何よりも、仲間とともに戦います。
主人公はすべてのことをできるわけではありません。
最強の攻撃魔法や最強の回復魔法、さまざまな補助魔法や特技、その全てができる主人公はなかなかいません。
だからこそ、仲間と共に戦います。

仲間もやっぱり全てができるわけではありません。
お互いの欠点を補いながら、長所を生かして戦います。

そもそも、主人公たちはプレイヤーの「あなた」がいなければ世界を平和にできません。
主人公の頭脳は、あなたなのです。
あなたというパートナーがいて、初めて世界を平和にできるのです。

「自分は選ばれた人間じゃないから何もできない」と思っているのであれば、もう1度RPGの主人公たちと冒険してみましょう。
あなたにも、世界を平和にできるのです。

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