呼ばれて飛び出る
こんばんわ神明です。
神明にも、人間の形を整えている上での父親がおりまして、齢80を超えております。
物忘れがひどくなっている事以外は、特にこれといった故障部分もなく、電話で話す上ではいつもの声なわけですが。
最近はウェブ電話でお互いの映像を見ながら話すので、このipad上で見る父親のおじいちゃん具合に「いつの間にこんなじいちゃんになったんや?」と思うわけです。
というよりも。
年に1度会い、自分の肉眼で見ると「俺ってこの親の子供」フィルターがかかっていて、思っているよりもじいちゃん化している事に気づかない。
でもipadなどの画面で見ると、フィルターが外れてそのまんまの姿が見れるのか。と思うわけです。
いわゆる奇跡の一枚の逆バージョン。
ほんまはこうやで。
というやつ。
その昔、父親のデスクの中に「なんかエロいもの隠し持ってないかな?」と思って漁ってみたところ一冊の手帳を見つけました。
薄い本くらいの厚さのメモ帳です。
最初のページには、びっしりと見知らぬ名前が書かれていました。
そして、ページをめくるとその見知らぬ名前が半分くらいになってます。
デスノートかな?と思ったけど、別段新世界の神を目指してるような感じの父親ではないので、そのまま読み進めていくと見知らぬ名前が減っていき、あるページで神明の人間の形の下の名前が現れます。
そしてページをめくるごとに残っている名前。
最終的には今の神明の名前と、もう一つの見知らぬ名前とのタイマン勝負になりました。
最終決戦のページをめくると、決勝戦に勝った自分の名前が書かれておりました。
もう一枚ページをめくると、苗字と一緒に漢字で書かれたその名前に、字数が振ってあります。
さらにもう一枚ページをめくると、ひらがなで書かれていました。
あの手帳を見たのは今から30年くらい前だと思います。
まだ残ってるんやろかね。