ご来場ありがとうございました!〜民具ガチャ実施レポート〜
2023年8月4日(金)、神奈川大学みなとみらいキャンパスで行われたオープンキャンパスでは、我々神大民俗主催の体験イベント「民具ガチャ体験」を開催しました。当日は太陽が照りつける炎天下ではありましたが、延べ120人もの方々がこの体験イベントに参加され、大盛況のなか閉幕いたしました。ご来場いただきました皆様、ありがとうございました。
★体験イベントに参加された方々の声
会場には民具ガチャだけでなく、民具ガチャに活用した資料の実物展示や、ミニ講義の主題でもあった歴史資料とデジタル技術の連関を体験できるブースとして「アマビエAR」も設置しました。
参加された方々からは、「民具を間近で見たことはあまりない」「アマビエとARのコラボが面白い」「こんなこと(UVプリンターを用いて民具の画像をアクリルの型に印刷する)もできるんだ!」といった声が聞こえてきました。歴史民俗資料そのものや、それらとデジタル技術の連関を新鮮に感じてもらえたのであれば、企画者としては嬉しい限りです。
また、今回は歴史民俗学科を志望する高校生の参加も多く見受けられました。民具ガチャを通して、歴史民俗学科における学びの裾野が四方八方に広がっていることを体感できたのではないでしょうか。
★民具ガチャを振り返って
民具ガチャは、実は去年の4月から企画していたものでした。当初は私たち自身の「デジタル技術」やファブラボへの知識が浅く、大変苦戦を強いられていましたが、今年の5月頃からいよいよ始動し準備を重ね、先日のイベントの開催へと至りました。
今後、歴史民俗資料の活用や発信はさまざまな場面で求められることを学芸員課程の講義で学んできました。その一つの方法として「デジタル技術」とのコラボレーションの可能性を示せたことは、企画者にとっても、参加者にとっても有益な機会になり得たのではないでしょうか。
特に民具ガチャでは、エンターテイメントを用いた学びを展開できたと考えています。ガチャガチャ自体は「娯楽」です。しかし、ガチャガチャの景品として民具を印刷したキーホルダーを制作したこと、その素材がコロナ禍のアクリルパーテーションであること、ガチャガチャに同封されている紙切れをキャプション(解説文)に位置付けたことで、単に娯楽では終わらない学びの場を体現できました。
また、当日は会場スタッフがガイドをして、「展示している民具をさっと見てもらう→ガチャを回して解説文を手に入れる→もう一度実物の資料を観察してみる」という流れを意図的につくることで、循環的な学びを創出できました。
これをもちまして、一旦、民具ガチャの企画は終了となります。民具ガチャに関しては、会誌『神大民俗』第3号(2024年3月発行予定)においても記事を掲載しますので、そちらも合わせてご覧いただければと思います。
民具ガチャを機に歴史民俗学科や民具に興味をもった方々がいらっしゃれば幸いです。そして、歴史民俗学科や神奈川大学民俗学研究会、ファブラボみなとみらいの数々の活動にも注目していただければと思います!
神奈川大学民俗学研究会