一般社団法人貝塚寺内町保存活用事業団

一般社団法人貝塚寺内町保存活用事業団は、貝塚寺内町に残る歴史的遺産の保存活用を進め、併せて地域の活性化をはかることを目的として設立いたしました。まちの歴史や出来事などに関する情報発信、歴史資源を活用したイベントの開催、使われていない町家の利活用等、各種事業に取り組んでいます。

一般社団法人貝塚寺内町保存活用事業団

一般社団法人貝塚寺内町保存活用事業団は、貝塚寺内町に残る歴史的遺産の保存活用を進め、併せて地域の活性化をはかることを目的として設立いたしました。まちの歴史や出来事などに関する情報発信、歴史資源を活用したイベントの開催、使われていない町家の利活用等、各種事業に取り組んでいます。

最近の記事

貝塚おとぎ草紙 第2話「権九郎ぎつねとお地蔵さん」後編

貝塚寺内町の歴史や説話等をモチーフにした、創作おとぎ話シリーズ。第2話、イタズラ子ぎつねの権九郎のお話の後編です。まちの人々を困らせていた権九郎は、とうとうお地蔵さんに懲らしめられますが…。貝塚市南町在住、和田春雄さんの原作、挿絵は油谷雅次さんです。  しばらくすると、お堂の周りには人の気配もなくなり、聞こえてくるのは葦の葉を吹き抜ける風の音だけになっていました。その時ゴソゴソと、お堂に吊られた提灯が揺れ動きだしたではありませんか。「ああ、やれやれ。一時はどうなることかと、

    • 貝塚おとぎ草紙 第2話「権九郎ぎつねとお地蔵さん」前編

      貝塚寺内町の歴史や説話等をモチーフにした、創作おとぎ話シリーズ。第2話は、イタズラ子ぎつねの権九郎のお話です。まちの人々を困らせていた権九郎は、とうとうお地蔵さんに懲らしめられますが…。貝塚市南町在住、和田春雄さんの原作、挿絵は油谷雅次さんです。  昔々、ずーっと昔のことです。松林の続く砂浜に、白い波が打ち寄せられていました。山側の小高い丘には、周りよりはひときわ大きくて立派な松の木が生えていました。人々はその松を姫松と呼び、沖を通る船の目印になっていました。ここは泉州の貝

      • 貝塚おとぎ草紙 第1話「天女の像と吾平さん」後編

        貝塚寺内町の歴史や説話をモチーフにした、創作おとぎ話シリーズ第1弾「天女の像と吾平さん」の後編です。天女の彫像の願いを聞いて、その故郷を訪ねる吾平さんは果たして…。貝塚市南町在住、和田春雄さんの原作です。油谷雅次さんの挿絵もいい雰囲気です。  堺の町をぬけて石津川を渡ると、そっから先は見渡す限りずうっと続く松林。その中を縫うようにして紀州街道が通ってる。浜寺を過ぎて、高師浜の高石神社まで来た吾平は「ああしんど、腹も減ったし、この辺でお昼にしょうか。」と言うて、石の鳥居の横手

        • 貝塚おとぎ草紙                    第1話「天女の像と吾平さん」前編

          貝塚寺内町の歴史や説話等をモチーフにした、創作おとぎ話のシリーズを始めます。第1話は、姫松伝説を題材にした「天女の像と吾平さん」です。天女の彫像の願いを聞いて、その故郷を訪ねる吾平さんは果たして…。貝塚市南町在住、和田春雄さんの原作です。油谷雅次さんの挿絵もいい雰囲気です。  昔々、ずっと昔のことやった。大坂の町に骨董品(古い道具や絵、置物などのこと)を集めんのが好きな吾平という男がおってな。船場で呉服問屋を営んでるんやが、仕事の合間を見ては、「今日も、何ぞええ品物ないやろ

          貝塚寺内町の歴史シリーズ「戦国三大武将と貝塚」

          戦乱の時代、一向宗の門徒が作り上げた自治都市「貝塚寺内」。町を率いる 卜半斎は、天下統一を目指して迫りくる戦国武将と、どう向き合ったのか。 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、全3話の構成で解説。 第3話「徳川家康と貝塚寺内町」 慶長3年(1598)秀吉が没すると、施政の実権は徳川家康に移った。慶長5年(1600)関ヶ原の合戦において石田三成に勝利した時点で、天下統一を果たしたと言えよう。卜半斎は直ちに伏見に駆けつけ家康と謁見、鉄砲の起源などの話に花が咲き、親交を深めたという。

          貝塚寺内町の歴史シリーズ「戦国三大武将と貝塚」

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          戦乱の時代、一向宗の門徒が作り上げた自治都市「貝塚寺内」。町を率いる 卜半斎は、天下統一を目指して迫りくる戦国武将と、どう向き合ったのか。 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、全3話の構成で解説。 第2話「豊臣秀吉と貝塚寺内町」 天正10年(1582)、明智光秀の謀反により織田信長は本能寺に倒れた。そして、天下統一の行方は羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)の手に移ることとなる。本願寺顕如は、教団の存続と信徒の安全を考え、秀吉を敵とは見なさず逆にその意向に従う道を選んだ。それはまた、貝塚の

          貝塚寺内町の歴史シリーズ「戦国三大武将と貝塚」

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          戦乱の時代、一向宗の門徒が作り上げた自治都市「貝塚寺内」。町を率いる卜半斎は、天下統一を目指して迫りくる戦国武将と、どう向き合ったのか。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、全3話の構成で解説。 第1話「織田信長と貝塚寺内町」         「織田信長画像」 国立国会図書館ウェブサイトより転載  戦国時代末期、天下統一を目前にした織田信長にとって最後の難敵は、中国地方に勢力を持つ毛利一族、そして、畿内や北陸で根強い勢力を保持する一向衆ならびに彼らを束ねる本願寺であった。本願寺

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