高校生の学習をサポートした延長線上に研究に活かせるものがないかと模索している
はじめに
小学生から高校生までの学習サポートしてきた。もう20年になる。なんとか食べていけてそろそろ潮時をむかえたか。その一方で研究パートのしごとのほうに重心を移しつつある。ほぼボランティアにちかく、まったく報酬などはあてにしていない。
あまりに陳腐なこのクニの研究環境をすこしでも下からささえる役割ができるなら本望とお手伝い。失礼な言い方になってしまうかもしれないがここにはじゅうぶんなお金も人手もいない。これまでやってきたみずから学ぶ方法を学生さんたちに伝え、さらにその先には研究へつながるものがまだいくつもあるかもしれないと思った。
きょうはそんな話。
高校生に教えてきて
ふだんは学習サポートを主宰しこつこつと予習などの準備をする。すくなくとも大学・大学院を出た経験上、つぎの段階ではこれを学ぶと想定しつつ教える。そのためすこしだけ上の学校で学んだことを意識した予習や準備をする。ここへ訪れる生徒たち(この場合には高校生)にはここで身につけたことがのちの大学での学びとうまくつながってほしい。
そして社会で、例えば数学がどのように生かされ使われているか、そしていまもってなぞの部分とはどんなことなのか折に触れて伝えられるようつねに情報を更新する。
意外なつながり
その一方で研究パートでキャンパスをおとずれる。そこでは学生さんたちがわたしたちの頃とはすこしばかりちがい、はたからみてもしっかりと学んでいる。あきらかに雰囲気が変わった。
だがその内容やレベルはむしろ基本に近い。それを批判するつもりはない。それだけ学ぶ範囲が広がったと思えばいい。やることが多岐にわたりそれだけちがうものになりつつあると思えばいい。
実際に情報分野やAIなどについていまはキャンパスで教授たちから学べる。以前はそんな状況ではなくプログラミングですら独学や仲間同士での学びあいの段階だった。
ここの学生たちをサポートするにはこちらも学びすすめねばともっとも近くにある数学から着手。研究対象にしている生命科学の興味の対象に活かせないか。一例を示す。ある生命現象における分子の挙動をシンプルな偏微分方程式として立式、Pythonなどをつかい解いて再現できないか学生さんと協力し合い研究をすすめている。
じつにおもしろい
中身には触れられないがじつに興味深い。こうした数理モデルの分野はそんなに手法として成果がではじめたのはまだそんなに年月が経っていない。はじまったばかりといっていい。生命現象の多くはそぼくな疑問ですらいまだに説明の容易でないものが多い。
どうしてそうなるのだろうとか、なぜそうなるのかといったこどもの発する疑問にこたえられていない。対象は数かぎりなくだれでも興味があればできそうだし、そのなかから生命現象の重要な手がかりが得られたりやブレークスルーにつなげたりがあるかもしれない。
おわりに
こうしたことが自由にできて、しかもだれからもとがめられない場がもっとほしい。もちろん多くの方々に支えられ、運営できていることは承知している。そのなかで自由な発想、成功するかどうかわからないムーンショットのようで、雲をつかむような話でも支援をつづけられるものであってほしい。
そのためわたしのような行動はほんの端くれの一例にすぎないが、このままボランティアにちかいかたちでずっとつづけていきたいと思っている。
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