はじめておこなわれる新教育課程の共通テストのマークシート用紙を確実に記入できるかどうかも実力のうちだと思った
はじめに
ことしの高校3年生の共通テストはさまがわりする(ここで詳細をしめすのは誤解をまねきかねないのでしっかり入試センターの案内などを熟読してほしい)。なかでも試験場でのマークシートへの個人の情報の記入。
これまでと異なる点があり、おそらく1日目の地歴公民でかなりの記入ミスが出そうな予感。気づいて早速、学習サポートの生徒たちに注意喚起。ここを怠りなくこなすのも大学入学への力のうちにちがいない。
きょうはそんな話。
たったひとつのマークミスで
大学入試センターから動画などで案内が出た。(すでに同様のものがお手もとにある受験生はそちらを見てほしい。)ここでは新教育課程履修者用について触れたい。
これを見た第一印象として。「きっとミスをしがちだろうな」の個所がある。動画中の「~注意してください。」の案内のことばは、過去にそんなミスがあったという経験に基づいた指示だと心得てほしい。
経験から
むかし共通テストのまえのセンター試験で監督者を経験した。この際にしっかり記入漏れやミスがないかどうかもそれとなく見てまわる。もちろん台本どおり口頭でもふれる。すると危惧したとおり記入漏れやミスがみつかる。かといってその個人にまちがいを指摘することは公平の観点からできない。
そこで受験者全員にむかい、記入漏れ・ミスの点検をするようにアナウンス。はっとしてマーク欄を確認する数人。ところがその当事者はそれを聞いていない。もちろん訂正もできずじまい。はたして何度指摘しただろう。
めいわくにならない程度にするのだが、なかなか当事者にはつたわらない。じぶんじゃないと知らぬ顔。たいていそんなもの。このときは難なくきりぬけたが、こちらが気づかないままということもあるだろう。
会場の雰囲気
対外模試の経験者でも共通テスト本番とのちがいをきっと感じるはず。平常心を保とうにもなかなかまわりはそうさせてくれない。「雰囲気にのまれる」とはまさにこれ。
監督者などのスタッフも全国一律、平等の観点から緊張感がちがう。監督者は控室で手持ちの時計(参考程度にしか用いないのがふつうで、共通の予鈴やベルなどをつかう)の秒針まで確認するぐらい。
雪などの悪天候によるトラブルや交通機関の遅延などにより、急遽時間変更など起こりがち。わたしのときもそうだった。外で待たされたので手がかじかんでしまいそうで文字が書けるか心配したほど。気をとりなおし手袋をした手を厚手のコートのポケットに入れつづけた。
今回予想されるミスとは
受験生や担当の先生方にぜひみてほしい(上とおなじもの)。大学入試センターの令和7年度大学入学共通テストについて(新教育課程履修者用)の説明動画の「2科目を選択する場合の組合せ」。
この動画では8分50秒あたりの「地理歴史,公民の科目選択」について。
めずらしくべつのめだつ色で注意喚起。「この点は少し複雑ですので事前に十分確認しておいてください」と文字と音声でわざわざ案内があるぐらい。初見の場合、一瞥して内容を理解できたら大学合格できるのではというほど◯と☓で表示された複雑な表が出てくる。
さらに8分53秒以降の解答用紙のマークシートの解答科目欄までの一連の作業手順。
べつのめだつ色での注意喚起がつづく。これを監督者の指示にしたがい記入していく。模試で慣れているからと自分勝手にすすんで(あとから)マークしてしまう受験者ほどミスをしがちと思ったほうがいい。起こりそうないくつかのミスについて注意点をあげる。(この動画はさまざま表記が一定しないのでべつの意味から注意が必要。)
気づいて生徒たちに伝えた注意点
(1)
この解答用紙には表裏がある。「おもて面」と音声で称する(文字では「表面」)のは第1面。混同しそうなのが右上の大きな「1」。こちらは第1解答科目の意味でそれとは関係ない。受験番号・氏名・第一解答科目欄などすべての受験者について記入が必要。旧教育課程者は③のマーク欄がべつなので注意。
(2)
たとえば「地理総合,地理探求」を選択したい場合のマークミス。注意がもとめられるのは、いちばん上の「地理総合/歴史総合/公共」をはやとちりしてマークしがちなこと。
(3)
もちろん新課程履修者は、旧教育課程者用のマーク欄にマークしてはならない。そもそも科目名が一致していないが、似たものはある。
(4)
動画9分45秒過ぎからの「裏面」と称する第2面についての説明。はっきりいって1度ではわたしは理解できなかった。「地理総合/歴史総合/公共」を解答する場合のみつかうので、ここでは混同を防ぐため説明を省く。
(5)
動画11分24秒過ぎ。「地理歴史,公民」を2科目解答する場合には2枚めの解答用紙(青色)が配られる。第2解答科目欄へのマークがもとめられる。
おわりに
上記の文中の「,」や「/」は大学入試センターの動画の表記のとおり。わたしの地の文では読点は統一して「、」を使っているので念のため。ほんとうはほかにも気づいたことがあるが混乱をまねきそうなのでここでは触れない。おそらく本番ではこれ以外に予想だにしないミスが出そう。未然に防ぎたい。
監督者をした経験から。受験生たちの集中力のきれがちな最後から2番目あたりの科目で、「慣れ」からくる注意力散漫もあいまってマークもれやミスが出がちだったと記憶。最後まで監督者の指示にしたがいマークしていくこと。かならず4、5回はマークの個所の点検をおこたらないこと。このふたつは鉄則といえる。
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