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ある疾病について知る:研究パートであらたな学術論文に目を通しつつ思うこと
(2024.5.13加筆)
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はじめに
わたしの家系はあきらかに「がん」の家系。祖父、父ともそう。さいわいにも父はどうにかたすかり、わたしはいまのところそうではない。このクニにおいて「いのちにかかわる」循環器系の疾病とともに双璧をなす。
それほど高い割合でかかる疾患。はたらき先の研究パートで手がかりを得ようと関連の論文に目をとおす。その作業をつうじて思うこと。
きょうはそんな話。
研究をつうじて
この研究室のテーマは多岐にわたる。それをすくないスタッフで分担しつつ、ひとりずつ複数(わたしもそうだが)のテーマをかかえる。世間の研究の進展のスピードはたしかに感じるが、その一方で過去の関連情報や周辺領域にもだいじな要素があり、つねに学術論文やレビューに目をとおす。
もちろん世界じゅうで発行・出版される数は半端でない。ある程度テーマに直結するものを中心に読みすすめ、そこからいもづる式に拡げていく。その目的は手持ちのテーマがすでに報告されたものでないことの確認をかねている。
こうして何度もやられてしまった、先を越されてしまったをいくたびか経験。それが評価の高い学術雑誌だったらなおさらくやしい。だが視点をかえるとみずからのテーマえらびはまちがっていなかったわけ。それこそほしい情報なわけだし、その先をめざせばよいといえそう。
疾病の奥にあるもの
がんはテーマのひとつ。ここでは守秘義務があるのでくわしいことは触れられない。それこそ検索キーワードをかなり絞り込まないと表示される論文の数が半端でないほど出てくる。
これだけ多くの研究者がつねに熱心に研究をおこない、それなりの成果を報告する。つまりはそれだけがんという疾病はやっかいで複雑な面をもちあわせている。たとえばおなじ肺がんでも患者ごとにタイプがちがう。効く治療法、なかなか期待される効果をあらわしてくれないなどさまざまな側面をもちあわせる。
新たな手がかりへ
もちろんさまざまなアプローチから治療がすすめられる。そして5年相対生存率などの数値はがんの種類によっては年々あがっている。それは研究と診療の成果ではあるが、がんの種類によってはまだまだ満足のいくものではない。
よい薬といわれるものですら、効果をあらわさない患者さんもいらっしゃる。その効き方のちがいとはなんだろう。もっぱらそんな視点から研究の糸口をさぐる。こうして日々論文を読んだり、スタッフや学生たちと実験や討議をかさねたり。そして学会に参加して質疑応答をおこない、あらたな情報を得ることですこしずつ手がかりを見つけていく。
おわりに
なかなかこの疾病は手ごわい。きのうも議論した。またゼミであたらしい視点を入手できた。学会でもいくつか発表する。それらを研究のあらたな礎として置いていく。
そのなかから論文などで得たことを加味しこの研究室で着手できるかたちにする。発想の柔軟さとよりたしかな情報をたぐり寄せる能力が試される。
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