2024年を振り返る。息子の入院を乗り越えて思うこと
2024年が終わった。
しっかり振り返る間もなく終わってしまったから、ここらで振り返ってみようと思う。
まず思い出されるのは、息子が5月に入院したこと。
息子、初めての入院
ある日突然40度超えの高熱が出て何日も下がらず、食事も摂れず、咳は止まらず。
受診してレントゲン検査と採血検査をして、気管支肺炎だろうとのことで入院。
で、しばらく検査と治療の日々。それでも病状は良くならず、はっきりした原因が分からない、このままの治療で良いのか判断しかねると、さらに大きい病院へ転院までした。
そして最終的に診断されたのは、「マイコプラズマ肺炎」だった。
結局、8泊9日の入院生活となった。
その間私は病院に寝泊まりし、息子を励まし続けた。
息子は手の甲から点滴をされ、指先には血中酸素濃度を測るモニターを繋がれていた。
血中酸素濃度が低くなると、酸素吸入のためにマスクもつけられる。
あらゆる管に繋がれているのでトイレが大変で、息子が尿意をもよおす度に私は点滴以外の管を外し、体を支えながらスリッパを履かせる。点滴をガラガラ連れてモタモタと歩く(車椅子を使うこともあった)ために、トイレに間に合わず漏らしてしまったりもした。
高熱も辛そうだったが、咳がひどくてぐっすり眠れないのが一番辛かったと思う。
私も、息子の咳やトイレの介助で細切れ睡眠が続き、新生児期を思い出す日々。
夫には仕事の合間に着替えを届けてもらったり、私が入浴する間に付き添いを交代してもらったりしたが、なかなかのハードモードだった。
私まで感染しなかったことが不幸中の幸いだった。
健康第一
そんな経験から、我が家のキーワードは「健康第一」。
とにかく元気でいたい。家族全員がその気持ちで、あらゆる努力をした。
息子は苦手な野菜も頑張って食べるようになったし、ジョギングもほぼ毎日夫と一緒に行っている。
私自身もあれこれと試行錯誤を重ね、幸い、大きな病気になることなく一年を終えることができた。
それだけでもう、はなまるだと思う。
心の栄養
息子の入院していた病院は、一歩外へ出ると大きな公園があった。
緑が多く、川のせせらぎには水鳥までいる。
車やバイクの騒音もなく、とても静かで、聞こえてくるのは木々がサワサワと風に揺れる音や鳥たちの囀りだけ。
爽やかな五月晴れでとても気持ちが良く、ただ木漏れ日の中散歩するだけで、心が癒されるのを感じた。
この環境がなかったら、私の心はかなりすさんでいただろう。
その時に「ああ、私は自然に癒やされるのだ」とハッキリと自覚した。
そして「癒し」だとか「自分の心が満たされるもの」は積極的に摂取していこうと決め、自宅には観葉植物をお迎えした。自然を求めて、デイキャンプにも行った。
ところで私の心が満たされるものは、自然のほかにも、アートやエンタメがある。
ということで2024年は写真展、美術館、ライブなど、ちょっと無理してでも(繁忙期真っ只中だったけど)足を運んだ。
そのおかげで、今はとても心が安定していると思う。
いい歳をして今更だけど、「自分の心を満たすことが大事なんだ」と自覚できたことは、私にとって大きな収穫だった。そう考えると、あんなに辛かった息子の入院も「災い転じて福となす」と思える。
新しい年が始まった。
今年も引き続き健康第一に、自分の心を満たしながら過ごせたらそれで充分すぎる。