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仕事に「速さ」は不要!?

私、仕事が速いんです。
(自分で言うのもなんですが。)

けれど、それゆえに失敗も多くて。

自分にそのつもりはなかったのに相手を急かすような形になってしまう、とか。
提出した後に関係者の事情が変わって条件が変わって作業しなおし、とか。
速く済ませてラクになるはずが、あれれ、相変わらず忙しいぞ?とか。
結果、ドタバタになりイライラしている滑稽なわたし。

特に昨年は、どういうわけかこの「仕事の速さ」が一因で結局自分にしわ寄せがくる、という展開がものすごく多くて・・・最近はその「仕事の速さ」が本当にいいものかどうかを考えていました。
速いこと自体は悪いことではないはずだけど、何かがしっくりきていないぞ、と。

目指すべきは、「速さ」ではなく「スラック」だと!?

そんな中、出合ったのがこちらの本。

年末からオンライン講座などでお世話になっている「きらぼしstudy online」主宰の希恵さんが読まれていた一冊。

希恵さんがこの2022、ものすごい集中力と行動力を発揮しながらやりたいことを形にしようとする様子を拝見している中でこの本を紹介なさっていたので、そもそも私が手に取ったのも「どんな風にダッシュして物事を形にするのかのヒントが得られるかな?」という期待からでした。

いかに物事を進め、〆切を厳守するのか。
やりたいことがあったら、どのように実現していくか。

その方法が事細かに説明されていて、それはそれは学びが多かったのですが。

私がもっとも衝撃を受けたのはそこではなく・・・この見出し。

仕事は最速で終わらせてはいけない

――!!!なんですって!?

詳しくご紹介しましょう。

(略)このペースなら3日で終わるのではないかと考えます。(略)なるべく早く提出したほうが上司からの評価も高いだろうと。私の考えではそれは間違いです。なぜなら3日で終わらせると、続けざまに次の仕事を依頼されるからです。(略)逆説的ですが、いつも全力を出していると、真の実力を発揮できなくなるのです。(略)仕事を早く終わらせることよりも、仕事を安定して続けることを意識すべきです。結果、焦って仕事をしていた時よりも早く、しかも高い完成度で終わるようになるのです。(略)スラックの確保こそ、ロケットスタート時間術の最大の鍵です。

(※)スラック・・・「心理的余裕」のこと。

えぇ~!!そうか、そうだったんだ!

「さっさと手放してしまえばあとはそのことを考えなくて済む!」という思い。
「速さは、大きな貢献である(はず)」という価値観。
「私、もう終わりましたけど?」という小さな優越感(自覚していなかったけど、たぶん)。

この瞬間ラクになりたくて、そしてさっさと終わらせた分時間も貯金したつもりが・・・むしろ自分のスラックを奪う展開に陥れていただなんて!!

もちろん、著者はダラダラやれ、と言っているわけではありません。
いわゆる「力を抜いて流す」期間で仕上がりの質を高めたり、あるいは緊急度は低いけれど自分にとって重要なことの勉強時間にあてたりすることもおすすめしています。

〆切は守る。だがそれは、「提出の前倒しを目指す」ことではない。「仕事の取り掛かりこそを前倒し、スラックを生み出そう」というのが著者の一つのメッセージ。

あぁ~・・・私が自分の好きで全力疾走してるのに、なんだか最終的にイライラしてしまう展開は、これが原因だったんだなぁ!

「すべての仕事はやり直しになる」

そして、ここからは余談に近いですが・・・。

もう一つ印象的だったのが「すべての仕事はやり直しになる」というフレーズ。
これも、わたしが胸に刻んでおきたい言葉です。

わたし、ゴールを先延ばしにされるのが大嫌い!

そこをめがけて全力投球する人間なので、「じゃぁこれも・・・」とか、「ここをもっとこうしたほうが・・・」と言われるのが嫌なんです。
「自分こそが正しい」というより、終わるはずだったことが終わらなかった、その状況に対してひたすらに「面倒くさい」と思ってしまう。

読書感想文の推敲とか、不貞腐れていた記憶しかない。
「書いた私がいいって言ってんだからいいじゃん!!!!」って。(笑)
(それでよくライターとかやってるね、って話ではありますが(笑))

上位資質に「最上志向」は持ち合わせているのですが、私の場合、そのベクトルは「よりよいものを」というより「より早く」なんですよね。

けれど...著者のおっしゃる通り。
「すべての仕事はやり直しになる」。

これを念頭においておけば、時間軸という意味での仕事の進め方が変わるのはもちろんのこと、ストレスも激減するはず。
そもそもβ版として相手に差し出せば、それは提出ではなく過程ですものね。

おしまいに

あなたは、仕事が遅れがちなタイプでしょうか?
それとも、質よりスピード派でしょうか?

どちらの場合も、学びのある一冊になるはず。

ゴールの置き所を変えて、スラックを意識したら、最強になれる気がします・・・!

2021年12月、WordPressでWEBサイト「じぶん実験室」を立ち上げましたが、2023年6月より、noteにお引越しを始めました。
2021年12月~2023年6月の記事は、WEBサイトに掲載していたコンテンツをそのまま移行したものです。

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