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頭のなかにある思考のエッセイ

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自分のなかにもやもやと浮かぶものの輪郭をとらえたくて綴る、文章の置き場所。主に自分のための言葉たち。
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2024年9月の記事一覧

勝手にハードルを上げてしまう思考癖

やってみたいと思う物事に対して、勝手にハードルを上げてしまう癖がある。 何かやってみたいと思った時に、「自分なんかができるのだろうか」「絶対難しいに決まってる」と、まだ試してもいないうちから、ハードルを爆上げしてしまう。 それはおそらく、昔からずっとある自信のなさだったり、「自分は人一倍頑張らないと人並みになれない」みたいな経験の多さだったりから来てる気がする。 先日、喫茶室営業を始めるための保健所の検査を受けた。 飲食店営業許可を取るための検査なのだけど、わたしはず

テレビのない生活をはじめて半年

今年の2月に、テレビを手放した。 きっかけは、単純に「この存在感のある家電は、本当にわたし達の生活に必要なのだろうか?」と感じたこと。わたしも夫も元々あまりテレビを見るタイプではなく、一度も電源をオンにしない日も多々あったから。 それと、なんとなくつけた瞬間に心がざわざわするようなニュースが映ったり、気持ちが暗くなるような映像が流れたりすることがあって、それもとても嫌だった。 それで引っ越しのタイミングで、思い切って手放したのである。 テレビなし生活による最も大きい変

「終わり」が来ることを、わかっておく。

とあるカフェの、閉店のお知らせが飛び込んできた。 自分にとって目指すべき指針のような、存在自体が救いのようなカフェの、閉店のお知らせ。「まさか」という気持ちと「そうだよね」が両方湧き出る不思議な感覚。 あの湖のほとりにある、静かなカフェ。おしゃべりも、写真を撮ることも歓迎されない、ただ「今ここ」を味わうための場所。 まさか、無くなってしまうなんて。一度訪れて、またいつか行きたいと思いつつ、遠方なのでなかなか難しいこともわかっていたから、オンラインショップで珈琲豆を購入し

人生に飽きて、持て余していた夏

「昨年の今頃、人生に飽きちゃってたんですよね」 と話すと、たいていの人に驚かれる。たしかに「つまらない」とか「飽きた」とか、そういうことはほとんど口に出していなかったので、そんなふうには見えなかったのかもしれない。 好きな街で心地よく暮らしていたし、仕事も軌道に乗っていて、好きなことを好きな時間に、好きなようにやっていた。そうやって書くと、人生が充実しているように見えるような気もする。 だけどわたしは、「つまらなさ」を抱えていた。 ちいさな楽しみをつくったり、新しいこ