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諦めることから生まれる、新たな幸せ【健康エッセイ】


「諦めない美学」はよく耳にするけれど、時にはその考えが人を追い詰めてしまう。

だからこそ「諦める美学」も、同じくらい広まってほしい。

諦めるからこそ、新たな希望につながるのだから。





体調が少しずつ上向き始めた頃、
仕事を得るために翻訳の勉強を
3年ほどしたことがある。


最初は楽しかった。

けれど、そのうちなかなか仕事に結び付かないことに焦り出して。

気づけば、翻訳家になりたいわけではなかったのに、
「翻訳で成功しなければ
不幸になる」

という思い込みに縛られていた。

上向いていたはずの体調にも
支障が出てしまった。

このままでは、また症状が振り出しに戻ってしまう。

とりあえずは翻訳と距離を置くことにした。

本当に自分はどうしたいのかを考えた。

そうすることで、しがみついていた翻訳から自然と手を離すことができた。

そして、今の活動を始められるようになった。

新しいことに挑戦し、子供の頃のようなドキドキとワクワクを経験しながら日々を過ごせている。





諦めることは悪いことだと思うと、
その道以外はすべて不幸につながると考えてしまう。

違う道に行くことに恐怖心を感じ、
1つの道にしがみつき、無謀な行動に走ることだってある。

でもそれは一か八かだから、うまくいかない確率も高い。

不安の中では思考が鈍り、どうすればうまくいくかを考えることすら
放棄してしまうこともある。

そうすると、自分や他人のせいにする、というところに思考が飛んでいく。

うまくいかないのは自分を含め、誰かのせいだと考えないと辻褄が合わないと思ってしまう。





健康になりたい。


夢を叶えたい。


これまでやっていた仕事に復帰したい。

それぞれに目標があるはず。

でもどれであっても突き詰めれば、
多くの人の最終目標は幸せになりたい、になるのではないだろうか。

だから、今、目の前の道に挑戦して
例えうまくいかなかったなら、幸せになるために諦めることも大事だ。

この道だけが、すべてではないのかもしれない。

そんな風に周りを見る時間を時にはとってみてほしい。

何も、いきなり諦める必要はない。

方法を変えたり、捉え方を変えたり、行動を変えたり。

できることはたくさんある。

ただ、今の方法、捉え方、行動を諦めるだけのこと。

試しては諦め、また試しては諦め。

その繰り返しの中で、新たな道が見えてくることだってある。

そしたら、ちょっとそっちの道も試してみることもできる。

諦めるという言葉は、どこかネガティブだ。

けれどそれは、この道以外に幸せはあり得ないと、狭い視野で考えるからだと思う。

諦めることは、むしろポジティブ。

幸せになることさえ諦めなければ、道は開けてくる。

幸せになるために、
たくさん、たくさん諦めよう。

幸せは諦めることから、
始まることもあるのだから。

幸せはきっと、
目の前で待ってくれているから。

※ヘッダー写真は、クリエイターさんの画像をお借りしています。
ありがとうございます😊

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頑張りたい理由がある人へ | ジストニア体験者・克服研究家 永松ひさこ
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