東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にかなわない を読んで
この本は、日本の格ゲー界を牽引するプロゲーマーのときどさんが自分の経験に基づいて、
論理は結局、情熱にかなわない
ということを伝えてくれる本です。
ときどさんは日本で2番目に早く格ゲーでプロ選手になった人で、なんと東大卒です。
勝つために徹底的して無駄を排除した練習法や戦術で勝ち進む、ときどさんが如何にして論理<情熱の考えに至ったのか、
本人の経験を振り返りながら書かれています。
格ゲーの世界のことを何も知らない僕でもかなり楽しめました。読みやすい文体とまとまった文章はさすが東大といったところでしょうか。
プロゲーマーの世界をなんとなく知ることができるのも本書の面白いところです。
僕もそうですが、多くの人がゲーム=遊びと捉えていると思います。
その遊びを仕事として捉え、真剣に極めている人たちはやはりプロフェッショナルですごいです。
目標や目的に向かって試行錯誤や周りとのコミュニケーションの考え方はどの職業にも通ずるものがありました。
格ゲーは“いい人”が上手くなる、
このように言われているそうなんですが、理由を知ると自分も“いい人“になることを意識しようと思えました。
eスポーツの強み
ときどさんの情熱についての考察や“いい人”関しては、本書を手に取っていただくこととして、
次の文章が面白いと思いました。
プロもアマチュアもボタンを押しさえすれば、同じ速さ、同じパワーで技を繰り出せる。いくらプロといったって、同じひとつの技を人よりスピードアップしたり、あるいはパワーアップしたりすることはできないのである
(位置NO.137/2540より引用)
あーたしかに。
これを見たときに、eスポーツはもっと万人ウケするポテンシャルを秘めたスポーツなのかなと思いました。
ゲームはプレーすることへの敷居が普通のスポーツよりも低く感じます。ゲーム買って遊ぶだけなので。そのことにより、凄さが伝わりやすく熱狂できると思います
例えば、プロ野球選手って何がすごいのかピンと来なくないですか?大谷翔平選手の165km/hの速球とか凄そうですけど見たことないし正直ピンとは来ませんよね。
その点、ゲームは同じようにボタンを押せば同じ技が出る、同じ条件でプレーしてるはずなのに魔法のようなプレーを見せてくれる。
一度でも遊んだことあるゲームのプロの試合はかなりすごいなと感じることができます。
ぷよぷよとかテトリスとかわかりやすいしおすすめです!